女性リーダーとして活躍するために必要な要素とは?欠かせないスキル5つ

徐々に女性リーダーが活躍できる場が増えてはきたものの、リーダーとなる女性の数は未だ少ないです。ジェンダーギャップを埋めて、誰もが生きやすい世の中を目指すためには、女性リーダーが必要です。今回は、女性リーダーとして活躍するために必要なスキルを大きく5つに分けてご紹介します!

女性リーダーが活躍するために必要なスキルとは?

少しずつ女性リーダーが活躍できる場が増えてはきたものの、リーダーとなる女性の数は未だ少ないのが現状です。

2021年3月に世界経済フォーラムが発表した「ジェンダーギャップ指数2021」で日本は、世界156カ国中120位と、G7のなかで最下位を記録しています。

その大きな要因が、政治と経済分野における女性リーダーの少なさ。衆議院の女性比率は世界最低水準のおよそ10%となっています。

ジェンダーギャップを埋めて、誰もが生きやすい世の中を目指すためには、女性リーダーが必要なのです。

今回は、女性リーダーとして活躍するために必要なスキルを、大きく5つに分けてご紹介します!

1. 自己認識する力

女性リーダーにとって大切なスキルの1つは、「自己を認識する力」です。自分の現状や課題を認識しておくことで、自分をアップデートし続けることができます。

自分で学んだことを、部下に正しく教えることができるリーダーは、周りから頼りにされるだけでなく、チームを成長させることもできます

また、ビジネスシーンで自己を認識するための取り組みを続けることで、「自分はどうやって学んだのか」「どのような学び方/教え方が相手にとってベストなのか」などといったことを考えられるようになり、相手にとって最適な指示を出すことができるようになるでしょう。

自己認識の取り組みで得た知識を使うことで、相手の気持ちにより添えるリーダーになれるのではないでしょうか。

自己認識に役立つ取り組み

自己認識は誰でも強化できます。以下のステップを踏むことで、自己認識を高めるようになります。

1. マインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想とは、今、自分の周りで起こっていることに意識を向けることを意味します。過去や未来ではなく、この瞬間に注意を集めることです。

マインドフルネス瞑想を実践することで、自分の心を見つめることができます。心で起きていることが認識でき、自分だけではなく相手の気持ちや態度を理解するのに役立ちます。その結果、相手との関係が向上し、結束力の強いチームを形成することができます。

実際に、シリコンバレー発のIT企業を対象とした実験によると、マインドフルネス瞑想を毎日10分5週間続けたリーダーは、自己認識が最大で35%も高まったのだそう。

【マインドフルネス瞑想の手順】

①リラックスできる姿勢をとる 

自分が1番心地よいと思う姿勢を取りましょう。立ち姿勢、床に寝そべる、椅子に座るなど、自分が最もリラックスできる姿勢になります。どのポーズでも、肩の力を抜いて、背筋を軽く伸ばし、胸を開く感覚を意識しましょう。

②深く深呼吸する

全身に愛情を送りながら深呼吸します。目をつぶって呼吸をするなかで、何か体や心の不調が見つかった方は、その部分に集中して愛情を送るように、再び深呼吸してあげましょう。鼻呼吸を5〜6回繰り返します。これを5分間続けます。

2. 定期的に休憩をとる

一般的に、人は疲れると、自分自身や相手を理解しようとする余裕が持てなくなります。自分や相手を理解する余裕がないと、体調不良を起こしたり人間関係にヒビが入ってしまうことも...

数分の休憩だったとしても、短い休息をとることで、自己認識できるようになり正しい判断をくだすことができるようになるはずです。

自己認識を高める休み方でベストなのは、横になって目を閉じること。横になることが難しい場合、どこかに座るか立つなどして深呼吸してみましょう。窓の外を眺めるのも◎ できるだけスマホは触らずに、「何もしない時間」を持つことを意識してください。

短い時間でも、何度か休憩を取ることで、自己認識が研ぎ澄まされるでしょう。

2. 信頼を築く力

ついていこうと思えるリーダーとは、信頼できる人です。リーダーとして信頼性を得るには、誠実さが欠かせません。

誠実さを伝えるためには、約束を守ることが大前提です。約束を守りつづけることで、信頼を得ることができるはずです。そのため、守れない約束はできるだけしないように心がけましょう。約束を守るためには、マネジメント能力や判断力も必要になりますね。

逆に、信頼されない人の特徴としては、約束を破ることに加え...

  • 他者を認められない
  • 自分のことだけを考える
  • 人の話を聞かない

以上の3つが挙げられます。

信頼を得るためには、これら3つの項目に気をつけて、失敗したときも誠実な対応をするよう心がけましょう。

仕事で信頼を得るためには、専門知識も役立ちます。専門知識を持つことで会話に説得力がうまれ、相手の信頼を得ることができるでしょう。毎日何かしらの本を読んで学んだり、資格を取ったりして知識を得てみるのもいいかもしれません。

3. 判断力

リーダーには判断力が必要です。チームが何かトラブルを抱えているときは、その本質的問題を明らかにすることが必要です。リーダーは、「目に見えない問題」を掘り下げることで、解決策を見つけ出さなければなりません。

隠れている本質的問題を見つけ出すには、論理的な思考を養うことが必要です。表面的に認識するのではなく、より深い部分にある「本当の原因」を明らかにする力を養う練習をしましょう。

論理的思考力を養うためには?

論理的思考を鍛えるための方法は、大きく分けて3つあります。

① 自分の思考のクセを認識する

論理的思考力を養うためには、自分の「思考の癖」に気づくことが大切です。

よくある思考のクセが、感情的共感を強く持ちすぎてしまい、なかなか答えにたどり着けないこと。他者の感情をくみ取る力は、活かせる部分もかなり多いです。しかし、ときには相手の気持ちを意識しすぎてしまい、正しい判断をくだせなかったり、根本的な問題に盲目になってしまったりすることも...

自身の思考のクセを認識しておくことで、意識して改善することができるでしょう。

② 読書をする

読書することで、論理的思考を養うことができます。実際に、読書量が多い人ほど、論理的思考能力が高いことがわかっています。

読書とは「著者の論理的思考に触れる時間」です。本には、問題提起や強調、否定など、さまざまな法則があります。読書をすることで、自然と論理的思考を身につけられるでしょう。

論理的思考は、インターネットの世界ではなかなか養うことは難しいです。インターネットには、読者が理解しやすいように結果しか書いていないことが多いからです。

趣味の時間やスキマ時間を使って、読書をしてみてはいかがでしょうか。

③ 疑問を持つ

日頃から、物事を見たままに受け入れるのではなく、「なぜだろう」と疑問を持つ癖をつけましょう。疑問を持つだけではなく、同時に解決策や真因を探ってみるのも◎

疑問を持つのが習慣になると、自然と論理的思考に沿った解決策や原因を見つけることが得意になるでしょう。

「なぜ」と思ったことを、日頃から文字にしておくのをおすすめします。なぜなら一般的に人は、考えを文字にすることで頭のなかが整理され、より正しい答えに近づくことができるからです。

4. 人に頼る力

リーダーは、人に仕事を任せる力も大切です。

人に仕事を任せるときには、相手のことをしっかりと理解していなければなりません。メンバーの性格や価値観をしっかりと認識してから仕事を振ることで、お互いに不満を抱くことなく、最大限に効果を発揮することができます

仕事の効率をアップさせるためには、得意な人に頼むことが重要です。人は1人でできる仕事が限られています。チームで働くときに効果を発揮するには、自分の苦手なことを克服させるのに時間を使うよりも、得意な人に任せることが重要なのです。

「頼るのは申し訳ない...」と思うことがあるかもしれませんが、人は承認欲求を持っているため、頼られると嬉しいものです。メンバーの性格や状況をしっかりと理解してから、最適な人に頼むことで、自分も相手も満足して作業を進めることができるでしょう。

人にお願いするときのポイント

① 相手の状況を尋ねる

各メンバーが得意なことは、ある程度いっしょに仕事をしていると見えてくるかもしれません。しかし、相手がどんな状況にいるのかは、なかなか見えづらいもの。同じ作業を一緒にやっているか、頻繁に状況を確認していない限りは、相手が今置かれている状況を判断しにくいです。

相手の状況がわからない場合は、素直にその相手に聞くようにしましょう。

② 適度な量の作業を頼む

仕事を振り分けるときに注意するのは、1回に仕事を与えすぎるのではなく、1つ1つ指示すること。1度に多くの仕事を頼むと、相手は混乱してしまいます。モチベーションも下がるでしょう。

③ 頼むほうも責任を持つ

できるリーダーは、頼んだ相手に責任を放棄しません。自身も当事者なのだという意識を持っているため、頼んだ作業についても明確な指示を出すことができます

仕事を頼んだあとに責任を持つことをしないリーダーは、曖昧な指示を出します。曖昧な指示を出してしまうと、頼まれたほうは混乱します。曖昧なまま作業を進めることになってしまい、何度もやり直ししなくてはならないということも... 作業を終わらせても、なんだか達成感を感じない、曖昧な気分になることも考えられます。頼まれたほうのモチベーションを下げるのは、できるだけ避けたいですよね。

頼む側のリーダーも、作業に対し当事者意識を持つことで、相手に的確な指示を出せるようになり作業効率がアップします。

5. 相手の気持ちになって考える力

相手の気持ちになって考えられる力がある人は、たくさんの人の視点で物事を見て考えることができます。一般的に、相手の気持ちに寄り添える人は、広い視野があり偏ったものの考え方をしないため、柔軟なアイデアを提供することができます。自分の意見を押し付けることもしないでしょう。

相手の気持ちになって考えられるリーダーは、メンバーの成長も促します。相手の気持ちになって考えられるため、効果的を最大限に引き出す「指示」を出すことができます。

例えば、「先ほど説明した作業を完成させてください。2度も説明はしません」というような相手の気持ちに寄り添わない言葉は、相手にプレッシャーを与えてしまいます。相手は焦りや不安を感じ、普段は覚えられるものも、覚えられなくなる可能性があるのです。

プレッシャーをかけることは、生産性に悪影響を与える可能性があります。

一方、相手の気持ちを考えられる人は、「一度で覚えるのは難しいから、わからなくなったらまた聞いてね」「覚えるのは難しいと思うけど、次からは頑張って覚えよう」というような言葉をかけることができます。

相手の気持ちになって考える力を養うことで、メンバーの成長を促せるリーダーになれるでしょう。

必要なスキルを身につけてリーダーを目指そう!

日本国内では、リーダーとなる女性は未だ数少ない状況にあります。ジェンダーギャップ指数2021でも、G7の中で最下位を記録するほど。大きな要因となっているのが、女性リーダーの少なさです。リーダーを担う女性が増えることで、誰もが生きやすい世の中を目指すことができます。

自己認識する力、信頼を築く力、判断力、人に頼る力、相手の立場に立って考える力。これら5つのスキルを身につけることで、メンバーの能力を最大限に引き出せるリーダーとして活躍できることでしょう。

スキルは1日で身につけることは難しいです。何度も訓練を積み重ねることでスキルを自分のものにし、リーダーとして活躍していってくださいね!

Z世代、ハワイアンダンス、ヨガ、国際コミュニケーション学部専攻(卒)元オーストラリア留学生。「誰もが生きやすい世界」をコンセプトに世界各地のカルチャー、社会問題×ライフスタイル、メンタルヘルス×ヨガなどを中心にお届けします!
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