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臨床心理士、公認心理師、マインドフルネススペシャリスト
セルフプレジャーのメンタル面における効果3選
セルフプレジャーとは自慰行為のこと。オナニーや1人エッチ、マスターベーションと表現する場合もありますが、近年ではセルフプレジャーといわれることも増えました。
みなさんはセルフプレジャーにどのようなイメージをお持ちですか？
「恥ずかしい」「女性がするものではない」「興味あるのって私だけかも」
とさまざまな思いを感じる女性もいるでしょう。しかし、セルフプレジャーは恥ずかしいことではありません。
恥ずかしいことや話しにくいと感じる背景には、ジェンダーなどの文化的背景があると考えられますが、女性の社会進出に伴いさまざまな効果が期待されているのをご存じですか？ここでは、女性に知ってほしい3つのメンタル効果について解説します。
1.幸福感の獲得
私たち人間の幸せには、神経伝達物質の存在が必要不可欠です。「幸せホルモン」として近年、さまざまなところで耳にするようになりました。セルフプレジャーも、この幸せホルモンの分泌が深く関係しています。
＜セルフプレジャーで分泌されるホルモン＞
・オキシトシン（別名「愛情ホルモン」）
繋がりや愛情に関わる神経伝達物質
・セロトニン（別名「幸せホルモン」）
メンタル安定に関わる神経伝達物質
・メラトニン（別名「睡眠ホルモン」）
睡眠リズムを整える神経伝達物質
・エンドルフィン
極限状態や、愛情を感じると分泌する神経伝達物質
・ドーパミン（別名「やる気ホルモン」）
意欲に関わる神経伝達物質
特に女性にとってオキシトシンは、生殖における重要な役割を担っています。近年、女性のオーガズムなどの研究も増え、セルフプレジャーなど性的興奮を高める行動によるオキシトシンの分泌が認められています。
オキシトシンは「愛情ホルモン」として親しまれている神経伝達物質。ハグなどスキンシップによって分泌されるといわれますが、セルフプレジャーで気持ちよくなることもオキシトシン分泌に繋がります。
今、パートナーがいない女性もオキシトシンをセルフプレジャーで分泌できるのです。誰にでも幸せになる権利はあります。幸せになる1つの方法として、セルフプレジャーを選択するのもいいかもしれませんね。
2.睡眠の質を向上
セルフプレジャーのあと、そのまま眠った経験はありませんか？
セルフプレジャーは「幸せホルモン」の1つであるセロトニンや、愛情を感じるなど気持ちが高揚したときに出るエンドルフィンが多く分泌されます。セロトニンは幸せホルモンと呼ばれるように、幸福感を与え、リラックス効果も得られて安心して眠りにつける神経伝達物質です。
また、セロトニンは「睡眠ホルモン」として親しまれているメラトニン分泌に関与しています。睡眠やリラックスに必要なホルモンが分泌されるため、セルフプレジャーのあとは眠くなったり、睡眠の質が向上しやすい状態になるのでしょう。
そのほかにも、誰にも見られない空間で行なう安心感なども気持ちを落ち着かせ、睡眠へいい影響を与えるといわれています。
3.ストレスや不安感の解消
女性のセルフプレジャーは、快楽よりもストレス緩和や不安解消への効果が期待されています。「1.ホルモンの分泌による幸福感の獲得」ではセルフプレジャーによりオーガズムを感じると、オキシトシンが分泌すると解説しました。
オキシトシンは、ドーパミンとノルアドレナリン（ストレスに勝とうとする神経伝達物質）の調整役である「セロトニン」の分泌を促す役割を担っています。セロトニンが分泌されることで、イライラや不安感が軽減され、自分にとっての「幸福」を感じやすくなるのです。
セロトニンを増やす方法はさまざまですが、そのなかにセルフプレジャーも含まれていることは、ご存じない方も多いかもしれません。セルフプレジャーは決して恥ずかしいことではなく「女性が内側からキレイでいるために」「自分が自分らしく生きるために」必要なものでもあるのですよ。
メンタル効果以外にも女性のセルフプレジャーがいい理由
セルフプレジャーの効果は、メンタル面だけではありません。女性にこそ知ってほしいセルフプレジャーの効果を紹介します。
美肌や美容効果がある
セルフプレジャーは、身体全体の血流促進効果が期待できます。血流が促進されると、肌が美しく生まれ変わり、女性にとって重要なホルモンのエストロゲン分泌につながります。
エストロゲンは、前項のメンタルに関わる神経伝達物質と異なり、女性らしい身体を作るためのホルモンです。少し丸みのある柔らかく美しい身体や、肌質をつくる役割を担っています。
この美容効果は若い女性だけのものではありません。更年期障害などの症状緩和にも効果が期待できます。
自分の身体のことを知れる
セルフプレジャーをすることで、自分自身が気持ちいいと思う部分がわかってきます。その部分がわかることは、自身の身体を傷つけるリスク軽減や、パートナーがいる方はパートナーとの関係性にいい影響を与えるのです。
女性は男性以上に、性行為に対して恐怖心を抱えやすいもの。痛みや不安を伴う人も多くいらっしゃいます。しかし、自分が気持ちのいい部分をわかっていれば、相手に伝えることができますよね。セルフプレジャーで自分の身を自分で守り、幸せになりましょうね。
自分の手で触ることに抵抗のある人は、セルフプレジャーグッズの活用もいいかもしれません。
セルフプレジャーにおすすめなグッズを紹介
マリンビーンズ
Gスポットを刺激するヘッド部分からクリバイブまで、全体的に振動するため３点からのアプローチが可能。中イキをしたい方におすすめです。
価格：4,598円（税込）
さくらの恋猫KOIKOI
通常のラブグッズと違い、漫画・動画・ボイス等のコンテンツに合わせて楽しめるのがさくらの恋猫。物語や彼の動きに合わせて自動で振動を楽しむことができるので、焦らされたり、攻められたり、予想外の動きでよりひとりエッチを堪能することができます。
価格：7,609円（税込）
女性のセルフプレジャーの注意点
セルフプレジャーは恥ずかしいことではないですが、注意点に気をつけないとかえってつらい思いをする場合があります。最後に注意点をまとめてみました。
- 清潔な手やグッズを使用すること
- 刺激はほどほどに、優しく触ること
- 決して角などに押し当てないこと
- 生活に支障が出るなど性依存に気をつけること
女性器はデリケート。清潔ではない手やグッズの使用により、傷つける可能性や雑菌が入り込む場合があります。いくら気持ちよくなりたいからといって、強い刺激を与えてしまうと女性器に痛みが生じることも。
女性がオーガズムを感じることに、強い刺激は不要です。自分に優しくしてあげることが、メンタルと身体のために大切なのですよ。
また、「ジャパン・セックス・サーベイ2020」の調査では、女性の自慰行為頻度は20～30代の方で「週2～3日に1回」や「月1回以上」もいれば「毎日」と回答した人もいるとわかりました。40代以上の女性も頻度は減る傾向にありますが、セルフプレジャーを取り入れている人はいらっしゃいます。
回数には個人差があるので高頻度がどれくらいかは難しいですが、セルフプレジャーしないと落ち着かない・ソワソワしてしまうとなっていたら、ドーパミンが分泌されすぎている可能性があります。
ドーパミンはストレス解消に効果的ですが、大量に分泌されるとやめられなくなる「依存」に関わる神経伝達物質でもあるのです。
ドーパミンを抑制するには、セロトニンを優位にさせることが必要です。運動や食事、日光を浴びるなど、セルフプレジャー以外でメンタルに効果のあることも実践するようにしましょう。ヨガなどのほかの活動にも目を向けてみるといいかもしれませんね。
方法に気をつければセルフプレジャーはメンタルに効果的！
女性同士でセルフプレジャーの話題をする機会は、ほぼないかもしれません。だからといって、セルフプレジャーは恥ずかしいことではないのですよ。自分の三大欲求を満たすことは、メンタルにもいい影響を与えます。
特に日頃ストレスを感じている人や、睡眠不足に悩みを持つ人、健康で美しい身体を手に入れたい女性にはとてもおすすめです。
一方で、セルフプレジャーに関心がない人もいらっしゃいます。一人ひとり価値観は異なりますので、メンタルに効果があるからと無理に取り入れる必要はありません。
また、もしも欲求を止められないほどになった場合は臨床心理士など心の専門家や、医療の受診も検討してみてくださいね。自分の身体を大切にして、メンタルを整え、日々を自分らしく楽しく過ごせることを願っています。
