アロマでアーユルヴェーダ体験・体質別おすすめアロマでセルフケアをしてみよう!

ヨガを行う中で耳にすることが多いのが「アーユルヴェーダ」の名前。インドで発祥したアーユルヴェーダはヨガや美容だけではなく、暮らし全般や人生の叡智でもあります。その中でアーユルヴェーダでもアロマやハーブを活用することができます。今回はアーユルヴェーダの簡単な基本知識とドーシャチェック、そしてアロマテラピーを組み合わせてアーユルヴェーダ体験ができる方法をお伝えします。

アーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダとはインド大陸最古の伝統医学で、世界三大伝統医学の中のうちの一つでもあります。アーユルヴェーダは「心身の調和」を最も重要視することで知られている理論です。

アーユルヴェーダは現代のウェルネスの基本で、アーユルヴェーダの知恵を元に暮らしの中で実践をすれば真の自分自身と向き合うことができ、ライフスタイルを見直すことができると言われてます。

通常はセサミオイルや薬草・ハーブを用いてボディトリートメントやフェイシャルトリートメントを行うボディケアでの活用が多いですが、食事での養生法やヨガをはじめとする運動やストレッチとの併用、そして瞑想をする時など、様々な場面で取り入れることができます。

アーユルヴェーダの発祥はインド大陸でインドの一部の中だけで取り入れられていましたが、貿易が盛んになると様々な国で知られ、この理論を基に多様な考え方や哲学が誕生しました。現代では本格的なアーユルヴェーダの体験ができるのはインドよりもスリランカの方が盛んです。

3つに分類されている体質診断「ドーシャチェック」をしてみましょう

アーユルヴェーダでは人間は3つの体質に分かれるとされており、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の3つに分類されてます。その時のその人の体型や肌質などによって体質が決まり、これをドーシャと呼びます。

3つの体質のどのドーシャがが優勢で足りてないのかを知ることで個々の「VPKバランス」を把握し、自分に見合ったアーユルヴェーダの活用方法や方針が変わってくると言われてます。

実際にアーユルヴェーダを取り入れる前に自分自身のドーシャチェックをしてみましょう。

ヴァータ体質

ヴァータ優勢体質の人は華奢な体型で目は小さく、髪色は黒く、髪が乾燥しがちで縮れてます。肉体的には活動的な反面、エネルギーを消耗しやすく、カフェインや糖類を多量に摂取して活動を継続する傾向があります。ヴァータの人は活発で好奇心が強く創造的ですが、ストレスやメンタル面の不調が現れると恐怖心や不安定そして心配などを感じるようになります。

ピッタ体質

ピッタ優勢体質の人は中肉中背でいわゆる「スタイルがいい人」です。体重のコントロールが上手で、その時によって増減を安易に行うことができます。髪色は黄色味または赤みがかっていて、若いうちから白髪や薄毛の傾向があります。ピッタの人は目が鋭く洞察力があり、知性的で記憶力で物事の決断をしますが、ストレスやメンタル面の不調が現れるとイライラしたり嫉妬心からくる怒りや攻撃性を表すようになります。

カパ体質

カパ優勢体質の人は大きな体つきと骨格で目が大きくて魅力的です。髪は多めで癖毛がちで、眉毛と睫毛がとても濃い傾向があります。カパの人は穏やかで満足感を持ち、忍耐力が強いです。また動作がゆっくり大らかなので1日のうちに少量のエネルギーしか消費しません。ストレスやメンタル面の不調が現れると自己中心的になり、貪欲さが表面化し神経質になります。

上記の3つドーシャに良い・悪いはありません。自分自身の体型や性格に最も近いものが現時点で優勢になってるドーシャです。例えば「ヴァータ体質が最も当てはまるけど、カパ体質がたまに出る」ということがあります。この場合は2つのドーシャを持つ「ヴァータ・カパ体質」となり、ピッタの決断力がない場合はピッタが不足しているということになります。

ドーシャチェックとは、自分自身の土台となっているドーシャに対して他の2つのドーシャが調和されているか・足りてないかなどを確認すると同時に「今の自分と向き合う」ことができます。

ドーシャを調和させるアロマテラピー

基本的なドーシャチェックができたら、アロマの香りを活用してドーシャを調和させてみましょう。

ヴァータ体質の人におすすめのアロマ

レモングラス・レモンバーム・シナモン

ヴァータが優勢の人が心身の調和をさせるために必要な香りは甘さがあるレモン系の香りとスパイス系の香りです。ヴァータの行動的な気質が早合点にならないようにするにはカパの重さを少し借りることで調和されます。レモングラスとシナモンをブレンドして甘さを重視したり、レモンバームとシナモンをブレンドして甘さとスパイシーさを組み合わせることで心身の調和をさせることができます。

レモングラス

レモンバーム

シナモン

ピッタ体質の人におすすめのアロマ

ローズマリー・ラベンダー・ローマンカモミール

ピッタが優勢の人が心身の調和をさせるために必要な香りはハーブ系の香りです。ピッタの中立的な視点で物事を見て判断ができる気質が自己中心的な視点でにならないようにするには万能的な活用ができる香りを使用することで調和されます。ローズマリーをメインにしてラベンダーの甘い香りをほのかに漂わせるブレンドにしたり、ラベンダーとローマンカモミールの落ち着いた香り同士をブレンドしてメンタル面のコントロールを調整することで心身の調和をさせることができます。 

ローズマリー

ラベンダー

ローマンカモミール

カパ体質の人におすすめのアロマ 

フェンネル・オレガノ・クミン

カパが優勢の人が心身の調和をさせるために必要な香りはスパイス系の香りです。動作がゆっくりで寛大な精神を持つ気質が怠慢にならないようにするにはスパイス系の香りで中に溜まったエネルギーを放出させるような香りを使用することで調和されます。カパ体質の人はアーユルヴェーダに最も適しており、スパイス系の香りをアロマテラピーで調和させる以外にも食事の養生法でもアーユルヴェーダを取り入れることができます。

フェンネル

オレガノ

クミン

アーユルヴェーダ的アロマテラピー活用法 

アーユルヴェーダの中でアロマテラピーを導入することは簡単で様々な取り入れ方があります。

 ヨガをしながら芳香浴

芳香浴とはデュフューザーやアロマポットを使用してアロマの香りを拡散させることを指します。ヨガを行う際にアロマの香りをデュフューザーやアロマポットに入れて芳香浴をすると、集中力や柔軟性が出てきて普段とは違うヨガを行うことができます。この時に選ぶ香りをアーユルヴェーダのドーシャに見合ったアロマを使うと、香りとヨガの相乗効果でいつも以上に自分と向き合うことができる空間になります。

セルフメディテーションをしながら芳香浴

瞑想は最も心を無にする時間でもあり、思考をリフレッシュする目的でもあります。ストレスが多い現代人にとって瞑想をする時間を取ることで全ての物事から解放されて新たな気持ちで前に進める精神力を養えるものです。瞑想時にドーシャに見合ったアロマを使うと、自分の軸がしっかりして余計なことを考えずに瞑想を行うことができます。

睡眠時に芳香浴

アーユルヴェーダでは睡眠は健康な人生を送るための三本柱のうちの一つとして捉えられており、暮らしの中で重要なものとされてます。精神が休む状態に入ることで肉体の疲労が回復されるというバランスが良い状態は「質の良い睡眠」とされてます。ストレスなどで睡眠不足の場合は心身の調和が取れていない状態です。睡眠時にドーシャに見合ったアロマで芳香浴を行いながら眠ることで、質の良い睡眠を可能にします。アーユルヴェーダで推奨される睡眠のゴールデンタイムは22:00~26:00の間で、この時間帯に質の良い睡眠に入ることで内臓を休め、代謝のバランスが取れると言われてます。

エゴを解き放ち調和をさせるアーユルヴェーダ的アロマテラピー

アーユルヴェーダは健康や幸福のための知恵でもあり、深掘りをすると哲学的な側面も多くあるので難しいと感じることが多いですが、最初は自分自身のドーシャを知って今の自分自身を知るということから始めるとアーユルヴェーダの生活様式が理解できるようになります。アロマテラピーを取り入れることでカジュアルにアーユルヴェーダに親しみ、自分で自分を大切にすることで健康と日々の何気ない出来事に幸福を感じることができる豊かな暮らしを目指してみましょう。

アロマセラピスト・コンテンツライター。主に女性向けメディアにて情報発信中。ヨガ歴は10年。その中でアーユルヴェーダの哲学に惹かれました。アロマとハーブを通じて明日の行動につながるきっかけになるような記事を書いていきたいです!
https://instagram.com/kaorinounoka/