シングルタスクのすすめ!最近疲れやすい人・生産性を高めたい人必見

シングルタスクという言葉を聞いたことがありますか?マルチタスクと比較される言葉ですが、近年このシングルタスクの概念が様々なところで注目されています。今回はシングルタスクについて、具体的にお伝えします。様々な業務に追われ、時間をうまく使いこなせていない人は必見です!

シングルタスクとは?

シングルタスクとは、1つの作業(タスク)に集中して取り組み、それが完了してから次の作業に取り組む方法のことです。1つの作業のみに集中できるため、作業ごとに思考を切り替える必要がなく、生産性が高まるとされています。

一方、シングルタスクと対比されるのがマルチタスクです。マルチタスクは同時に複数の作業を並行して行う方法のことを指します。例えば、メールの返信をしながら資料を印刷する、ある会社との会議の資料を作成しながら他社への電話対応をするなどが挙げられます。特に仕事などでは、効率的に複数の業務を進めることが求められ、自然とマルチタスクになっている場合も多いでしょう。
またもっと日常的なことでいえば、目の前にいる人と話しながらスマートフォンを操作する、食事をしながらテレビをみるなどもマルチタスクにあたります。このように、無意識にマルチタスクをしてしまっている場面は意外と多いのです。

そこで近年注目されているのがシングルタスク。シングルタスクについて書かれた『SINGLE TASK 一点集中術━「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる』という著書が人気を博し、シングルタスクを推奨する企業も増えてきました。

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著書では、「そもそも人間の脳はマルチタスクをするようにできていない、一点集中することが一番生産性を高める方法だ」と述べられています。シングルタスクの有用性について詳しく解説したあと、具体的な行動方法まで書かれているため、すぐに実践できるようになっています。

シングルタスクのメリット

では、ここからはシングルタスクのメリットをみていきましょう。メリットを知ると、シングルタスクへの興味がさらに深まりますよ。

思考の切り替えによる時間の無駄やストレスが減る

マルチタスクの場合、複数の作業を並行して行うにあたって、どうしても思考の切り替えをする時間が必要となります。各作業によって進行状況が違ったり、対応する相手が異なったりすることがあるからです。そしてこの切り替え自体が、またひとつの作業として課されてしまいます。
この思考の切り替えが苦手な人も多いでしょう。複数の作業を管理することは精神的にプレッシャーとなりやすく、ストレスの大きな要因にもなり得ます。

シングルタスクであれば、この切り替え作業を大幅にカットすることができます。基本的にひとつの作業が終わるまで行うか、決めた時間内はひとつの作業のみに集中するかになるため、その間は思考を切り替える必要がないからです。

切り替えに要する無駄な時間やストレスが減ると、心に余裕ができるため、ミスを防ぐことに繋がったり、作業効率が上がったりします。うまく循環するようになると、仕事全体の生産性もアップするでしょう。

複雑な作業でも集中して取り組むことができる

複雑な作業は特に集中力を要すため、マルチタスクをしながら行うと、作業内容を把握するのに時間がかかったり、ミスをしやすくなってしまったりします。その結果、作業全体の質が落ちることもあるでしょう。

その点、シングルタスクであれば、複雑な作業も集中して取り組むことができるため、途中で思考を切り替える必要がありません。複雑な作業ほど思考の切り替えも大変になりやすいため、この切り替え作業が減るだけでも、かなり効率のよさに差が出るでしょう。

複雑なことをいくつも掛け持って進めることは、大きなストレスをなりやすいです。複雑な作業ほど、シングルタスクのメリットが発揮されるといえるでしょう。

スケジュール管理がシンプルになる

シングルタスクは、ひとつひとつの作業に対して予定を立てるため、スケジュール管理をシンプルにしやすいという特徴があります。

マルチタスクの場合、複数の作業を同時に進行するため、どの作業がどこまで進んでいるのか、またいつまでに終わらせなければならないのかがわかりにくくなります。しっかり管理しないと、最悪の場合、納期に遅れてしまったり、相手に迷惑をかけてしまったりすることもあります。

のちに詳しく解説しますが、シングルタスクの場合はまず作業全体を見渡し、優先順位を立て、作業ごとに時間を割り振ります。そのため作業の見落としが少なくなり、作業ごとの進捗状況もわかりやすくなるのです。
スケジュール管理は物事を進めるうえでとても大切なことですが、どれだけわかりやすく、うまく時間配分できるかが成功への分かれ目ともいえるでしょう。

シングルタスクで生産性を高めるコツ6つ!

必要な作業をリストアップし、優先順位をつける

シングルタスクを行う前に大切なのが、まず行う必要のある作業をリストアップすることです。
シングルタスクのデメリットとして、全体を把握しないまま作業に取り掛かってしまうと、重要なものや締め切りの早いものを見落とし、後回しにしてしまう可能性があることが挙げられます。シングルタスクは決められた時間内をひとつの作業に集中するため、重要なものが後回しになっていると取返しがつきにくくなることもあるのです。

このような事態を防ぐため、まずは実行する必要のある作業をリストアップし、締め切りや要する期間などを把握した上で、優先順位をつけます。これはとても大切なことで、重要なことを見落とす可能性が格段に下がります。優先度の高いものは早めに取り掛かることができるようにし、余裕をもって進められるようにしておきましょう。

作業をグループ分けする

先述したリストアップの延長になりますが、作業内容をグループ化すると効率的に進めやすくなることがあります。
例えば、A社へのメール返信とB社へのメール返信をバラバラの時間帯に行うのではなく、「メール返信」というカテゴリに分類し、昼の時間帯にまとめて返信するなどが挙げられます。もちろん緊急性がある場合は別ですが、メール返信という作業は他の作業妨害になりやすいため、同じ時間帯にまとめられると作業全体の効率化を図ることにつながります。

ほかにも例えば、資料の印刷はまとめて行う、移動先でできる作業はまとめて行っておくなど、案外グループ化できる作業は多いのです。リストアップや優先順位の決定と合わせて、このグループ分けも念頭に置いておくことができると、さらに生産性アップにつながりますよ。

実現できる計画を立てる

効率的に進める上で大切なのは、実現可能な計画を立てることです。どれだけしっかりとリストアップや優先順位の決定ができても、計画が不明瞭では意味がありません。

計画はギリギリの時間設定で立てるのではなく、余裕をもって組みましょう。計画を立てている時点で、明らかに計画実現が不可能そうだと判断したならば、あらかじめ他の人に伝えておいたり、手伝ってもらえるよう依頼したりするとよいですね。他の人も、ギリギリになって遅れていることを伝えられるより、きちんと前もって現状を伝えてもらった方が安心できるはずです。

空白の時間をつくる

計画を作る際のポイントとして、必ず空白の時間をつくっておくことが挙げられます。空白とは、その名の通り、何も計画を入れない時間をもつということです。空白の時間をつくるというと、さぼっているような気がして抵抗がある人もいるかもしれません。また、忙しくてそんな時間はないという人もいるでしょう。しかし有能な人ほど、空白時間を大切にするともいわれています。

空白時間は何のためにつくるのかというと、作業の遅れを修正したり、イレギュラーなことに対応したりするためです。特に仕事の場合、人が関わってくると時間通りにいかないことが多く、計画が狂ってしまうこともあるでしょう。もし余裕をもった計画を立てられていなければ、遅れが生じ、焦りやミスの原因になります。

そのようなとき、空白時間があれば、その時間を使って作業の遅れを少し取り戻すことができます。計画を立て直すことに時間を使ってもよいでしょう。空白時間内では対応が全てできなかったとしても、この空白時間があるかないかで、精神的な負担がかなり変わるはずです。

まずは1日10分ほどでもよいのです。空白時間をもつことへの意識を向けてみましょう。もし作業全体が順調に進んでいる場合は、この空白の時間を次の作業の準備にまわしたり、場合によっては休息にあてることもできますよ。

メモスペースをもっておく

シングルタスクではひとつの作業に集中して取り組みますが、途中で依頼がふってきたり、他の作業のことで気にかかることが出てきたりすることもあるでしょう。これを気にしているとシングルタスクに集中できなくなり、作業効率が下がってしまいます。

そのようなときに役立つのが、メモスペース。とりあえず書き留めておけるところを作っておくのです。
緊急性のあるもの以外は、一旦このメモスペースに書いておきます。すると後回しにしても忘れることがなく、記憶しておく手間を省くことができます

このメモスペースに書き留めたことは、先ほどの空白時間やひとつのシングルタスクが終わったあとに対応しましょう。ここでも空白時間が活きてきますね。

「アナログ」をうまく活用する

現代社会はどんどんデジタル化が進み、多くのものが電子機器で管理できるようになりました。便利な反面、私たち自身が電子機器に「支配」されていませんか?使ったついでに、ついSNSやゲームをしてしまう、なんていうこともよくありますよね。

そこでおすすめなのが、あえてアナログを活用することです。例えばメモやタイマーは、スマホやパソコンの機能でもできますが、あえて紙やストップウォッチにしてみましょう。これらは目的以外の誘惑がないため横道に逸れにくく、集中力を切らしにくいです

シングルタスクはひとつの作業に集中できることがメリットですが、逆にいえば集中力を維持するための努力も必要になります。特に電子機器は誘惑も多く、一度誘惑に負けてしまうと再び集中力を取り戻すのに時間がかかる場合もあります。アナログをうまく活用し、シングルタスクにしっかりと集中できる環境をつくりましょう

シングルタスクを実践して、業務効率を上げよう

シングルタスクには多くの特徴やメリットがあります。シングルタスクに向く作業・向かない作業があり、また合う人・合わない人もいるでしょう。それぞれの作業の特徴に合わせ、うまくシングルタスクを取り入れられるといいですね。

これまでマルチタスクに追われ、仕事や日々の時間調整がうまくいかなかった人は、一度シングルタスクを実践してみてはいかがでしょうか。ぐっと効率的になり、生産性がアップするかもしれませんよ。

1993年生まれ、看護師資格保有。ライターとして活動中。趣味でホットヨガ歴5年以上。
夜勤で浮腫む身体をなんとかしたいと思い、ホットヨガ教室に通い始めたらどっぷりとハマりました。
ホットヨガのおかげでしなやかな身体を手に入れ、冷え性改善も実感しています。
医療者経験を活かし、健康とヨガをつなげた情報をみなさまにお伝えします。
https://note.com/igaguri_harry