無理せずにお金を貯める「ドイツ流節約術5選」とは?節約中でも健やかで余裕のある暮らしを

「節約生活」となると、どうしてもやりたいことを我慢してしまい、なかなか続かなくなってしまうという経験をしたことはありませんか。無理をしない節約の代表といっても過言ではないのが、ドイツ!節約中でも健やかで余裕のある暮らしを送るドイツの節約術をご紹介します。

【ドイツ流】無理せずにお金を貯める方法

「節約生活」となると、どうしてもやりたいことを我慢してしまい、なかなか続かなくなってしまった経験はありませんか。節約で無理をしてしまうと、ただ苦しいだけの日々になってしまうことが考えられます。

節約をすると決めたときに心がけておきたいのが「無理をしないこと」。無理をしないのが、節約を続けるカギとなります。

無理をしない節約の代表といっても過言ではないのが、ドイツ。ドイツで実施されている方法が、節約中でも健やかで余裕のある暮らしを送ることができると注目されています。

今回は、ドイツ・ミュンヘンで育ったアレクサンドラ・ヘフェリンさんの著書『「ドイツ節約術」のすすめ』と、フリージャーナリストとしてドイツ・ミュンヘンに在住する熊谷徹さんの著書『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのかを参考に、ドイツ流の節約術をくわしくご紹介します!

※今回のトピックはドイツ人の「傾向」に関する内容です。あくまで傾向なので、すべてのドイツ人に当てはまるわけではないということをご理解お願いいたします。

1.品質を重視するドイツ人

ドイツ人にとって節約とは、単に安さを追求した行動ではありません。ドイツ人は品質に注目して、長く使えるものを選ぶ傾向にあると言われています。

たしかに、安くても何回か買い替えなくてはならないのであれば、同等の出費もしくはそれ以上の出費がかさみますよね。ドイツ人は、多少値段が高くても、長く使える品質であれば購入します。

商品を購入する際には、デザインにも注目しているのだとか。著書『「ドイツ節約術」のすすめ』のなかでアレクサンドラさんは、「ドイツ人がシンプルなデザインを好むのは、もしかすると長く使えるからという意識が関係しているのではないだろうか」と話しています。

服などでも印象の強いデザインのものを購入すると、相手の印象に残りやすいために、繰り返し着ることができなくなってしまうケースが考えられますよね。シンプルなデザインだと、飽きずに長く使えますし、年齢や流行にとらわれずに何度も使うことができます

「シンプルで品質がよい」商品は長持ちするため、節約になると考えるドイツ人が多いのかもしれません。

2.シンプルなファッションにも個性をプラス

上記で少し紹介したとおり、ドイツ人はシンプルなファッションを好む傾向にあります。

本『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』によると、ドイツ人の服装は日本人に比べると質素なのだとか。この本の著者である熊谷徹さんは、「大半のドイツ人はファッションに無頓着だ」と伝えています。

シンプルなファッションを好む傾向にあるドイツ人ですが、なかには「シンプルだけど個性が光る」スタイルを持つ人もいます。

ドイツ出身のファッションデザイナーであるジル・サンダーさん。彼女は、典型的なドイツ人のファッションスタイルを持っていると言われていて、シンプルながらにも個性が表れるファッションスタイルで全世界のファンを魅了し、惹きつけています。

本人が立ち上げたブランド「ジル・サンダー」の服をみても、シンプルながらにその人らしさが表れているデザインが並んでいます。

彼女の言葉には「芸術とは省くことである」というものがあります。この言葉からは、省くことで魅力が引き立つというのを教わります。

「品質を重視するドイツ人」でもお伝えした通り、シンプルなデザインだと、飽きないため長く使えますし、年齢や流行にとらわれずに何度も使うことができます。

おしゃれを楽しみながらも節約したい人は、シンプルなデザインに自分らしさを表現できるアイテムをプラスしてみてはいかが。

3.DIY精神がある

ドイツは「ものづくり大国」と評されるほど、ものづくりが盛んで、手先が器用な人が目立ちます。そのためか、多くの人が「自分でできることを自分でやる」精神DIY(Do it yourself)の精神を持っている傾向にあります。

家や家具の修理をするのが得意なドイツ人が多く、組み立て前の部品を買ってきては、自分で組み立てるのだそう。そうすることで、家具組立の会社に払うお金を抑えることができます。

DIYに強いのは男性のみではなく女性も。ジェンダーに関係なく、できることは自分でおこなう姿勢には尊敬ですよね!「他人に頼る前に、できそうなことは自分でやってみる」精神は、自分の人生を自分でコントロールすることなのではないかと思います。

手を動かすのが好きな方や手先が器用な方は、ぜひ節約のためにもDIYに挑戦してみてはいかがでしょうか。

4.自分の時間を大切にする

日本人と比べると、ドイツ人は「お金だけがすべてではない」と考える人が多い傾向にあると言われています。そのためか、ドイツ人は、仕事よりも「自由な時間」を重視している人が多い傾向にあります。

2018年におこなわれた、ドイツ人の生き方に関するアンケートによると、多くの労働者が給料よりも休暇日数を増やすことを希望していることが明らかとなっています。

家族との時間または趣味に使う時間など、プライベートな時間を確保するためなら、お金はほどほどでいいと考える傾向にあるのです。

自由時間を増やして心にゆとりを持つことは、物や情報で交差する現代社会にとって重要な価値観なのかもしれませんね。

5.お金をかけずに遊ぶ

ドイツ人は「静かな環境」に価値を置いている人が多いのだそう。仕事の疲れを癒すためには、静かな環境が重要だと考えています。休みの日にショッピングにいくことよりも、森や公園などで自然を楽しみながら疲れを癒すことに価値を置いているのだとか。

以下では、ドイツ人が好む休日の過ごし方をご紹介します!

自然のなかで散歩やジョギングをする

ドイツ人は散歩やジョギングを好む人が多いです。

ドイツにはどの町にも大きな公園があり、自治体がしっかりと管理しています。歩きやすく過ごしやすい環境が整っているため、多くのジョガーや家族、個人でにぎわっています。

豊かな緑のなかで散歩する人の姿も目立ちます。豊かな自然で時間を過ごすことで人は癒やされ、物欲も減る効果があるのだとか。

節約を考えている人にとっては、自然の中での散歩やジョギングはベストな休日の過ごし方かもしれませんね!

サイクリングをする

ドイツでは自転車専用レーンが整っていて、休日には多くのサイクリストがサイクリングを楽しんでいます。日本と比べ、ドイツはサイクリングにメリットを感じている人が多いです

サイクリングのメリットの1つは、気になった場所に、簡単に立ち寄れるところです。予定に縛られることなく、自由な時間を過ごすのにはぴったりです。

また、サイクリングは体だけではなく、心の健康にもポジティブな効果を与えます。自転車で走っているときは、精神が開放されます。サイクリングの習慣を持つことで、前向きな気持ちを維持することができるでしょう。

ドイツにサイクリングの習慣が根付いているのは、ドイツ人の高い環境意識が要因。排気ガスを出さない自転車は、ドイツ人にとって便利で優しい乗り物なのです。

自宅のベランダで楽しむ

ベランダを有効活用して、のんびりした休暇を楽しむのがドイツ流。ドイツでは、ベランダに長椅子やビーチパラソルを置いて、日光浴をする人もいるのだとか。

最近は新型コロナウイルス感染症の影響で、ドイツだけではなく日本でも、ベランダで休日を過ごす人が増えてきていますよね。青い空と心地よい気温をベランダで楽しむ場合、感染症の心配もいりませんし、移動時間の節約にもなります。

日本でも「無理のない節約」を!節約に役立つ家計簿アプリ

ドイツ流の「無理をしない節約」を日本でもおこなう場合、アプリの力を借りることで、効率よくそして確実にお金を貯めることができるでしょう。

以下では、節約に役立つおすすめの家計簿アプリをご紹介します!

 Zaim(ザイム)

「Zaim(ザイム)」は、支出や収入を入力することで、自動で収支を計算してくれるアプリ。残金を把握することで、無駄遣いを防いでくれます。

出典:zaim

銀行口座やクレジットカードと連携可能で、アプリ内で残高を確認できるのがうれしいポイントです。

出典:zaim

また、支出内容を円グラフで表示してくれます。どれくらいお金を使ったのかを、年次や月次だけでなく「週次」で表示できるのが特徴!お金の使い方を見直すのに役立ちそうですね。

支出の入力方法は、手入力またはレシート入力を選ぶことができます。自分にあった入力方法が選べるため、めんどくさがり屋さんでも入力を続けやすいのが嬉しいポイントです。

PC版とスマホ版があって、PC版だと1画面で「現在の家計簿」や「入力画面」などを確認できます。これといって大きな違いはないため、使いやすいほうを選んでくださいね。『Zaim』公式サイトからログインすることで、PC版の利用が可能です。

Zaim(ザイム)

マネーフォワード

「マネーフォワード」は、お金を管理するアプリのなかで「シェア率1位」を誇る人気の家計簿アプリです。

このアプリも、レシートを撮るだけで支出を入力することができます。

また、複数の口座やクレジットカードと連携することができ、アプリ内で残高や支出を把握しやすいのが特徴。口座やクレジットカードを入力することで、自動で入出金を記録してくれます。クレジットカードや銀行からお金を引き出したときには通知が届くため、不正利用にも気付きやすいのが便利です

こちらのアプリも、月の支出をグラフで把握することができます。

家計簿のつけ忘れを知らせてくれる「通知」も届くため、家計簿への記録がなかなか続かない人にもおすすめするアプリです。

マネーフォワード

会計ソフトfreee(フリー)

入出金の把握から確定申告書の作成までできるアプリ「会計ソフトfreee(フリー)」。

すでにご紹介した上記2つのアプリと同じく、フリーも手入力とレシート入力が可能です。銀行口座とクレジットカードを同期させることができるため、らくらくお金を管理できます。

フリーの特徴はなんといっても、確定申告書の作成が可能な点。毎月コツコツ入出金を入力することで、確定申告の期限間近になって焦ってしまうのを防ぎます。

PC版では、スマホ版よりもさらに充実した「レポート分析」や「高速入力機能」が搭載されています。

確定申告を個人でおこなっていて、家計簿をアプリで管理したい方におすすめするアプリです。

会計ソフトfreee(フリー)

残金が把握できると、無駄使いを減らすことができます。ご紹介したアプリを利用して、お金をらくらく管理してみてはいかがでしょうか。

ドイツ流の節約は、心豊かな暮らしを送るためのもの!

節約はお金を貯めるのが大きな目標です。しかしドイツでは、お金を貯めることだけが目標ではないような気がします。

ドイツ人のいう節約とは、無理をするような苦しい行動を指すのではなく、「豊かな心を保つための行動」を意味するのではないでしょうか。長く使えるものを選んだり、休日は心と体を休ませるために、自然のなかを散歩したり...

自分が価値をおくものをもう一度見直してみることで、無駄遣いを減らすことができるかもしれません。

節約はまた、お金をかけないといったメリットだけではなく、環境にも優しいというメリットがあります。本当に大切なものだけを購入したり、車ではなく自転車を利用したりする行為は、お金もかからず環境にも優しい行動です。

「お金を貯める」ということだけにフォーカスするのではなく、ほかの点からも「節約するメリット」をみていくことで、より節約生活を楽しむことができるのではないでしょうか

ぜひ今回ご紹介した「ドイツ流節約術」を参考にして、心豊かに節約生活をお過ごしくださいね!

Z世代、ハワイアンダンス、ヨガ、国際コミュニケーション学部専攻(卒)元オーストラリア留学生。「誰もが生きやすい世界」をコンセプトに世界各地のカルチャー、社会問題×ライフスタイル、メンタルヘルス×ヨガなどを中心にお届けします!
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