夜中に何度も起きてしまう「睡眠維持障害」の対策・予防方法7つ!一度起きると寝付けない方にも!

「まだ寝たいのに、夜中に目が覚めてしまう」「目が覚めてから、なかなか寝付けない」これらの症状が続く場合、睡眠維持障害が懸念されます。睡眠維持障害は、高齢になるにしたがって多くあらわれますが、現在は若者の間でも広がってきています。投薬を考える前に試していただきたい、睡眠維持障害を改善・予防する習慣をご紹介します。

睡眠維持障害とは?

十分に眠れない状態が続く「不眠症」は、日本の国民病と言われています。不眠症にはそれぞれタイプがあって、眠りについたあとに何度も目が覚めてしまう症状を「睡眠維持障害」と呼びます。

睡眠維持障害を抱えるのは、高齢者が多いです。しかし、現在では、ストレスなどの理由から、若者の間でも睡眠維持障害を抱える人が増えていますまた、男性よりも女性に多く見られます。

私たちは歳を重ねると、通常の睡眠サイクルが短くなり、目覚めやすくなります。このほかにも、夜に何度も起きてしまう原因は数多くあります。

睡眠維持障害を起こしやすい人

睡眠維持障害を起こしやすいのは、40歳〜64歳の中年期に移行する女性です

中年期は心理的ストレスを受けやすい時期でもあります。子どもが家を出たり、パートナーを死や離婚によって失ったり、家や職場での役割が変化したりすることがあります。精神的なストレスを抱えることによって、夜に目が覚めやすくなるのが考えられます。

また、50代になると尿意で目が覚める人が増加します。糖尿病を抱える人も、多飲・多尿によって睡眠維持障害を起こすことがあります。

20歳〜30歳代が睡眠維持障害を起こす理由として考えられているのが、「生活リズム」や「ストレス」の影響です。

睡眠障害は人間関係にも影響する

睡眠で問題を抱え続けると、人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。十分な睡眠が取れないと、感情的な動揺を抑える能力が損なわれ、人間関係に影響するのです。

アイオワ大学の研究によると、睡眠不足の人は、しっかりと睡眠をとる人よりも、怒りっぽく攻撃的になることがわかりました。

研究は2日間にわたっておこなわれ、睡眠を制限された被験者のグループと、睡眠をしっかりとった被験者のグループを比較しました。研究中、被験者全員に騒音を流しながら複雑な作業をさせ、どういった反応をするか観察しました。すると、睡眠を制限していた被験者は作業中に怒りっぽくなり、嫌な音に適応することができませんでした。

この研究の結果のように、私たちは睡眠不足を感じると、怒りを制御することが難しくなり、他人を標的として非難する傾向があります。判断力も鈍くなり、怒りをぶつけてしまう可能性が高まるのです。

攻撃性を制御できなかったり判断力が鈍ったりすることは、人間関係に悪影響を与えます。快眠は、よい人間関係を保つ鍵と言えるでしょう。

改善策と予防効果のある習慣

認知行動療法では、睡眠維持障害を治療するために、投薬以外にも私たちにできることがあると証明されています。それは、「健康的な睡眠を促進する習慣を身につけること」

投薬をおこなう前に、ご紹介する改善・予防策を、ぜひ自分のルーティンに取り入れてみてくださいね。

1. 電子機器を避ける

10代の5人に4人は、スマートフォンを寝室に持って行って眠るという事実が報告されています。ベッドに入ってからスマホをチェックする人も多いです。

スクリーンから放出されるブルーライトは、メラトニン(体に眠る時間を伝えるホルモン)の分泌を抑制します。就寝直前にスマホを見つめることで、注意力が高まり、体が目を覚ましてしまいます。このような状態が続くと、体内時計が狂い、昼夜逆転したり夜中に目が覚める確率が高まります。

ブルーライトカットシートなどもありますが、睡眠に全く影響を与えないとは言い切れません。そのため、できるだけ就寝直前(眠りにつく2時間前)には、テレビやパソコン、スマートフォンなどのブルーライトを放出する電子機器は、使用しないようにしましょう。

電子機器をすべて片付けて、読書をしたり、愛する人との時間を過ごしたりなどの「リラックスできる活動」に集中するのをおすすめします。

とくにスマートフォンは、開くと興味もないのに見てしまうという衝動に駆られやすいです。1度見ると、理由もないのにSNSを開いて、見続けてしまう人が多いのではないでしょうか。そのためスマートフォンを少しでも扱うときには、注意が必要です。

スマートフォンを目覚まし時計の代わりとして使用する人は、時計を購入して寝室に置くなどして、徹底的に電子機器から離れる工夫をしましょう。

2. カフェインの摂取を抑える

美味しいコーヒーや紅茶に含まれる「カフェイン」の摂取を控えるようにしましょう。カフェインは、睡眠を抑制するホルモンである、アドレナリンとコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌を促すことがわかっています。

ウェイン州立大学メディカル・スクールのクリストファー・ドレイク博士によると、睡眠6時間前のいずれかの時間にコーヒーを飲むのは睡眠に悪影響であり、その影響力は眠る前にカフェインを取るのと同じ程度だそう。

午後1時〜2時以降は、カフェイン入りの飲み物(コーヒー、紅茶、チョコレート、一部のソフトドリンク)の摂取を控えるようにしましょう。

3. 昼寝をしない

できる限り、お昼寝をしないようにしましょう。とくに、夕方に短い睡眠を取ることはおすすめできません。睡眠のサイクルが崩れ、夜に眠れなくなったり夜中に目が覚めたりしてしまうためです。

もし午後に起きていることが難しいのであれば、15分〜20分間だけ睡眠を取るようにしましょう。この時間であれば、睡眠維持障害を改善するのに十分な長さですし、あとで眠くなる心配もほとんどありません。

睡眠は長ければ長いほどよいというわけではありません。歳を重ねるごとに睡眠時間は短くなります。それなのに、若いことと同じ時間眠ろうとすると、睡眠が浅くなるのはあたりまえです。ベッドにいる時間を短くすることで、睡眠維持障害を治すことができる人が多いです。

年齢にあった睡眠時間を取るようにしましょう。

4. 運動をする

ルーティンに運動する時間を組み込んで、定期的に体を動かすことで、快適な睡眠を手に入れましょう。

ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動を定期的におこなうと、質のよい睡眠が取れます。運動の習慣がある人は、夜間の目覚めの頻度を減らせることがわかっています

ただし、就寝後数時間以内の運動は避けるようにしましょう。アドレナリンが上昇して、なかなか寝つけなくなってしまいます。眠る3時間前に運動をするのは避けるようにしましょう。

運動にベストな時間は朝です。アパラチア州立大学の調査では、運動を午前中すると最高な睡眠を得られることが明らかになっています。コルチゾーンの分泌量は早朝から高くなっていきます。このホルモンの働きを早朝にうまく利用することで快眠を得ることができます。

5. 寝る前に水分を取りすぎない

のどが乾いていないのであれば、眠る前に無理に水を飲まなくても大丈夫です。睡眠中はたくさん汗をかくため、脱水症状を心配する人が多いと思います。しかし、就寝前に水をたくさん飲んでしまうと、夜中にトイレで起きてしまう確率が高まります。

就寝前に水を飲むよりも、起きてから水を飲んで水分を補給するのをおすすめします。

6. ストレスを避ける

メンタルヘルスと睡眠には密接な関係があります。不安やうつ病は睡眠の質を悪化させたり睡眠維持障害を起こすことがわかっています。ストレス自体を解消する工夫を実践して、睡眠維持障害を治療・予防しましょう。

趣味に没頭する時間を作ったり、ストレスの原因となっている事柄について友だちと話したりして、ストレスを発散させましょう。瞑想や運動もストレス解消につながります。

不安なことや悲しみなどに追い詰められているときは、眠る前に紙に書き出してみるのもおすすめです。

7. タバコとお酒を避ける

快眠を得るためにアルコールを飲む人はたくさんいますが、アルコールは決して快眠につながらないことがわかっています。

アルコールは脳内の化学物質であるアデノシンを増加させ、眠りにつくのを助けます。しかし、アデノシンの効果は長く続かず、睡眠を浅くする原因になります

アルコールには利尿作用もあるため、尿意を感じやすくトイレに起きてしまう可能性も考えられます。さらに、アルコールは喉の筋肉を弛緩(しかん)させ、いびきをかきやすくさせます。いびきで目が覚めてしまう可能性が高まるのです。

タバコを吸うことも同様に心を落ち着かせますが、それも睡眠を妨げることにつながります。ニコチンには覚醒作用があって、眠りにつけなくなったり睡眠維持障害を起こしやすくさせたりします。喫煙者(とくにヘビースモーカー)は、睡眠中にニコチンから離れることで、ストレスを感じ、睡眠障害になる人もいます。

睡眠維持障害を治療・予防するのであれば、お酒とタバコとは上手に向き合っていきましょう。

快眠グッズの紹介!

夜中に何度も目が覚めてしまう場合、眠りを助けてくれる快眠グッズの助けを借りましょう!

寝つけが悪い人も必見です。睡眠時間が同じでも、布団の中で寝れずに時間を過ごしている人ほど、起きたときの不快感が強いそうです。

以下では、快眠の手助けをしてくれるアイテムを紹介します。

ロクシタン(L'OCCITANE) リラクシング ピローミスト 100ml

出典:Amazon
上質な安らぎをもたらすリラクシングアロマの香りの枕スプレーです。枕にひと吹きさせることで、心地よい眠りを体感しましょう。

価格:3,960円(税込)

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Cananアイマスク

出典:Amazon

光を完全に遮断してくれるアイマスクです。ノーズワイヤー付きで、鼻の形にぴったり合うデザイン。冷温両用で、快適な眠りをサポートしてくれます。

価格:699円(税込)

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Baibu Home 気持ちいい抱き枕

出典:Amazon

シリコンワタを使用した、肌触りがよく柔らかい低反発抱き枕。自然な安心感や抱擁感を得ることができます。グリーン・ピンク・グレー・ブルーの4色から選ぶことができます。

価格:2,380円(税込)

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お医者さんの快夢まくら

出典:けんこうはともだち

医師が長年の研究を得てつくった枕です。頭・首・肩を優しくサポートし、朝まで快適な眠りを得ることができます。中央が膨らんでいるデザインになっていて、寝返りもうちやすくなっています。

価格:5,000円(税抜)

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PROIDEA プロイデア かぶって寝るまくら

出典:Amazon

睡眠専門医と共同開発した、かぶって眠るドームです。光や音を遮断してくれる特殊構造を採用しており、遮光率99.9パーセント、吸音率が126パーセントです。適度な閉塞感で、快眠・安眠を得ることができます。

価格:10,780円(税込) 

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【温冷ケア】目元マッサージャー 

出典:Amazon

程よい振動機能がついていて、目を癒すことができます。ホットモードは37~42℃の3段階で、クールモードは19~13℃の3段階に調節が可能です。

カバンに入りやすいサイズなので、旅行先にも持って歩くことができます。目の疲れを癒して、自然な眠りを誘いましょう。

価格:4,280円(税込)

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WELEDA(ヴェレダ) ラベンダーナイトオイル 

出典:WELEDA

自然医薬品メーカーとして名高いヴェレダのボディ用オイル。オーガニックラベンダー精油を10パーセント配合したボディ用オイルです。

毎日眠る前に、数滴身体になじませることでリラックスしながら眠りにつくことができます。肌を整えながらラベンダーの香りを身に纏って、良質な睡眠を得ましょう。ヨガや瞑想のときにも使用することができますよ。 

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エッセンシャルオイルディフューザー

出典:Amazon

カラフルなナイトライトフレグラントオイル加湿器です。3.0MHzの高周波振動がエッセンシャルオイル分子をしっかりと放出し、香りを長持ちさせてくれます。

連続モードで8時間、間欠モードで16時間動作します。スマートパワーオフの機能がついているため、安全にお使いいただけます。

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睡眠を心地よいものにしましょう

いかがでしたか。睡眠維持障害の改善・予防策7つをご紹介しました。睡眠に関して不安な点がある場合は、必ず医師または医療関連の資格を持っている人に相談しましょう。

ストレス社会と呼ばれている今、睡眠に問題を抱えている人は増えています。健康的な睡眠を促進する習慣を身につけることで、睡眠維持障害を克服・予防していきましょうね!

Z世代、ハワイアンダンス、ヨガ、国際コミュニケーション学部専攻(卒)元オーストラリア留学生。「誰もが生きやすい世界」をコンセプトに世界各地のカルチャー、社会問題×ライフスタイル、メンタルヘルス×ヨガなどを中心にお届けします!
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