【ヨガ哲学】ガンジーの愛読書「バガヴァッド・ギーター」を読み解くおすすめ書籍4選

長くヨガを続けていると、一度は耳にしたことがある「ヨガ哲学」。難しそうだからと手に取りにくいという方も多いのではないでしょうか。今回はいくつかあるヨガの経典の中でも、もっともポピュラーな「バガヴァッド・ギーター」についてご紹介します。マハトマ・ガンジーやスティーブ・ジョブスも愛読していたという「バガヴァッド・ギーター」を読み解いてみましょう。

「ヨガ哲学は難しい」と思っていませんか? 

ヨガを始めた理由は、ボディラインを引き締めたい、しなやかな心身をつくりたい、などさまざまあるでしょう。日々の生活でのストレスや悩みから離れたいという人もいると思います。ヨガのアーサナでは体の動きや呼吸に意識を向けて集中することで、一時的に心のモヤモヤから離れることができます。ヨガを終えたあとのスッキリとした開放感は、体調も整って心を穏やかにさせてくれます。

長くヨガに触れているとアーサナだけでなく、ヨガの考え方や教えなどもっと深い部分を知りたくなってくるでしょう。ヨガスタジオでも、レギュラークラスの他にワークショップやイベントでヨガの教えに触れる機会もあります。また、ヨガのティーチャートレーニングでは、ヨガ哲学を学ぶことは必須項目となっています。しかし、宗教やスピリチュアルへの苦手意識から、ヨガ哲学になかなか踏み込めない人も多いのではないでしょうか。

一般的にイメージするヨガは、アーサナや呼吸法といった体にアプローチする部分的なところだけですが、本来のヨガは体だけでなく心や生き方といったところまで学ぶことができるものです。特にヨガ哲学は、日常生活での行動の指針にもなり、日々の中で自分を助けてくれるエッセンスがたくさん書かれています。

ヨガの教えを学ぶには「ヨガ哲学」を知るのが一番の早道

ヨガ哲学の経典として、もっともポピュラーなものは「ヨーガ・スートラ」と「バガヴァッド・ギーター」ではないでしょうか? ヨガのティーチャートレーニングを受けたことがある人であれば、一度は目を通したことがあると思います。特に「ヨーガ・スートラ」は、ティーチャートレーニングのクラスでは必修読本として扱われることが多いようです。「バガヴァッド・ギーター」については、ヨガだけでなくインドの思想やヒンドゥー教の教えを学ぶにはもっともポピュラーな経典として知られています。この2つを理解しておくだけでも、十分にヨガの智慧を得ることができます。

今回は現代でも多くの人に親しまれている「バガヴァッド・ギーター」に着目してご紹介します。

現代でも多くの人に親しまれている「バガヴァッド・ギーター」

 「バガヴァッド・ギーター」と聞いてもピンと来なくても、「マハーバーラタ」なら耳にしたことがあるのではないでしょうか。。古代インドの叙事詩である「マハーバーラタ」は、「ラーマーヤナ」とともにインドの二大叙事詩として知られています。その「マハーバーラタ」のいくつもある章の一部が「バガヴァッド・ギーター」です。「バガヴァッド」は神、「ギーター」は歌という意味で、日本語訳では「神の歌」と訳されています。

日本で「バガヴァッド・ギーター」が多くの人に知られるようになったのは、インド独立の父と呼ばれているマハトマ・ガンジーの存在があります。ガンジーは「バガヴァッド・ギーター」を自身の行動規範として毎日読誦し、肌身離さず持ち歩いていたといいます。実際にガンジーはインドを植民地支配から解放するために唱えた非暴力(アヒンサー)は、「バガヴァッド・ギーター」をはじめとしたヒンドゥー教の古典で述べられている思想の一つ。ガンジーはその教えを忠実に実行したことで、インド独立へと導きました。 

ガンジー自伝 

マハトマ ガンジー(著) 蝋山 芳郎(翻訳) 

ガンジー自伝/マハトマ ガンジー(著) 蝋山 芳郎(翻訳)

また、アップル社の共同設立者の一人であるスティーブ・ジョブスが、生涯の愛読書としてiPadに唯一ダウンロードしていたといわれているパラマハンサ・ヨガナンダの著書「あるヨギの自叙伝」。この本にも「バガヴァッド・ギーター」の引用文がいくつも紹介されています。ヨガやインド哲学に影響を受けた人々は「バガヴァッド・ギーター」を通してその智慧を学び、親しんできたといっても過言ではないでしょう。

あるヨギの自叙伝 

パラマハンサ・ヨガナンダ (著) 

あるヨギの自叙伝/パラマハンサ・ヨガナンダ (著)

「バガヴァッド・ギーター」を読んでみよう

主な登場人物とあらすじ

「バガヴァッド・ギーター」では、主に戦士アルジュナとそのグルであるクリシュナの二人の会話が中心となって話が進みます。戦場で会話をする二人の様子を、盲目王と呼ばれるドゥリタラーシュトラが千里眼を持つ従者サンジャヤに依頼し、説明をさせています。

登場する人物は他にも何人か出てきますが、アルジュナとクリシュナの二人を押さえておけば問題ありません。また、文中では「イーシュヴァラ(全体世界)」の化身であるクリシュナは「ヴィシュヌ(維持者)」、「バガヴァーン(全知全能者)」とも呼ばれていますので頭の片隅に置いておくとよいでしょう。 

「バガヴァッド・ギーター」読み方のヒント

全部で18章、700の詩で綴られており、全体を通して自分自身と世界の本質について説かれています。アルジュナとクリシュナの二人の会話が物語のように綴られているので、一度通して読み進めて全体を掴んでおくとよいでしょう。それから各章ごとに理解を深めたり、気になった詩をノートに書き写したりするのもおすすめの読み方です。

現代に生きる私たちと同じように思い悩み、苦しむアルジュナの姿は、共感するところもあるのではないでしょうか。アルジュナに優しく、時に厳しく人間特有の問題について説いていくクリシュナの言葉は、今私たちが思い悩んでいることの解決の糸口になります。 

「バガヴァッド・ギーター」を読んでみよう!おすすめ書籍4選

日本語訳されている「バガヴァッド・ギーター」の中から厳選したおすすめ書籍4冊をご紹介します。一冊だけでなく、訳者が異なる書籍を読み比べてみるのこともヨガ哲学を深めるためにもおすすめします。

1. バガヴァッド・ギーター 
上村 勝彦

バガヴァッド・ギーター/上村 勝彦 (翻訳)

2. 神の詩―バガヴァッド・ギーター 
田中 嫺玉

 神の詩―バガヴァッド・ギーター/田中 嫺玉 (著・ 翻訳)

3. やさしく学ぶYOGA哲学バガヴァッド・ギーター
向井田みお

4. バガヴァッド・ギーター 
バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダ

 バガヴァッド・ギーター/
バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダ (著)

「バガヴァッド・ギーター」を参考にして日々の悩みやストレスを解消しよう

ヨガ哲学はなかなか手を出しにくい、という人にこそ読んでほしいのが「バガヴァッド・ギーター」です。一つひとつの詩は、その時の状況や悩みを解決するヒントになるはずです。物語を読みながら、ヨガの智慧やインド哲学を学ぶことができます。「バガヴァッド・ギーター」をもとに、ヨガの教えを日常に生かしてみてください。

フリープランナー兼エディター。
2020年3月にインド政府公認校認定ヨガ指導者養成講座ヨガ哲学コース修了。ヨガ哲学に魅せられて、日々カルマヨガに専念しています。
「ヨーガ・スートラ」や「バガヴァッド・ギーター」を参考に、哲学や瞑想の視点から毎日の生活が楽しくなるヒントを伝えていきます。
マイブームはスパイスカレー作りとジャパ瞑想。
note: https://note.com/hurrytomo
twitter: https://twitter.com/tomokick_yogini