健康な国に選ばれた10カ国とは?ランクインした国に共通する健康の秘訣を解説!

健康な国の上位3位はスペイン・イタリア・アイスランド。並んで日本は4位にランクインしています。健康な国に選ばれた10か国では、独自の健康的な食習慣があることや自然との共生がなされており、ぞれぞれの国の健康寿命が長いです。健康を目指すすべての人におすすめしたい、健康な国から学ぶウェルネスな生き方をご紹介します。

「健康な国」に選ばれた国ではそれぞれ、どのようなカルチャーがあって、人々はどんなライフスタイルを送っているのか気になりますよね!今回は、健康な国に選ばれた10カ国における健康の秘訣を迫っていきたいと思います。

健康な国に選ばれた10カ国

まずは2019年の「Bloomberg Healthiest Country Index(ブルームバーグ)」で、健康な国として選ばれた10カ国を見ていきましょう。

  1. スペイン
  2. イタリア
  3. アイスランド
  4. 日本
  5. スイス
  6. スウェーデン
  7. オーストラリア
  8. シンガポール
  9. ノルウェー
  10. イスラエル

世界一健康な国として評価を得ているのは、観光地としても有名なスペイン!一見してヨーロッパ大陸に属する国がランク上位を占めているのがわかります。1〜3位のヨーロッパ諸国に並んで、日本は4位と高順位。

これらのランキングは、しっかりとした項目のもとに格付けされています。平均余命をベースに国を格付けし、環境の状態、きれいな水へのアクセス、タバコの使用、肥満などから評価をおこなっています。

【写真】平均余命によってランク付けされた国

https://www.worldometers.info/demographics/life-expectancy/

ご覧の通り、国連人口部の統計による「平均余命が高い国のランキング」 の1位から14位を見てみると、健康な国にランクインしている日本、スイス、イタリア、スペイン、オーストラリア、イスラエル、スウェーデンが入っていることがわかります。

国も違えば大陸も異なるこれら10カ国に共通する健康の秘訣(平均余命の高さ)はいったい何なのでしょうか。探っていきましょう!

1. 整った医療制度

まず最初に、これら10カ国の共通点としてあげられるのは、医療環境に優れているという点です。

例えば、スペインでは基本的に医療費は無料です。病気や怪我をした場合には収入などに関係なく、誰もが平等に医療へのアクセスができるようになっています。もう少し詳しく説明をすると、スペインでは公立と私立の病院に分かれており、公立の病院であれば、住民登録をしているすべての人が無料で治療を受けることができます。少し異変を感じたらすぐ医療にアクセスができることが健康の秘訣なのです!

さらに、日本を含むオーストラリア、イタリア、ノルウェー、スペイン、スウェーデンも医療大国として世界に名をとどろかせています。病気になったときや怪我をしたときなど、必要時に適切な医療を受けられることは健康にとって重要です。

2. 良質な脂肪を多く含む食事

多くの研究者は、トップ10の国が食べる食事が健康と関係していると述べています。ジャンクフードを毎日食べるような偏った食生活をしているよりも、栄養バランスの整った食事を心がけている方が体にとって健康なのはご存知でしょう。

スペイン、イタリア、イスラエルでは食事療法である地中海式食事法が健康に良いとされており、多くの人がこの食事法を取り入れています。実は日本でも、糖尿病防止やダイエットのために地中海式食事法がすすめられています。

地中海式食事法とは?

地中海式食事法とは、地中海沿岸地域の食事生活のことです。地中海式食事法には抗炎症作用があり、抗酸化物質やオメガ3脂肪酸が含まれた食品が、糖尿病、アルツハイマー病、うつ病などを予防してくれます。

下図は「Greek food pyramid(ギリシャの食品ピラミッド)」と呼ばれるもので、このピラミッドの上部ほど摂る頻度を減らしていくというもの。

たくさん食べるべきもの

  • 野菜
  • 果物
  • オリーブオイル
  • 全粒穀物(玄米・オートミール・全麦パンなど)
  • 乳製品

オリーブオイルは一価不飽和脂肪酸がたくさん含まれており、コレステロール値をさげるだけでなく、血中コレステロールの酸化を防いで血管系の疾患を予防する働きがあります。

逆に、調節をして食べていかなくてはいけないのが、肉や卵などのタンパク質です。

地中海式食事法のポイント

  • 油には植物性のものを使う(オリーブオイルなど)
  • ナッツや豆類をたくさん摂る
  • 果物や野菜中心の食生活を心がける
  • パンやパスタなどの全粒粉、お米は玄米
  • 乳製品やお肉はできるだけ抑える

健康的な体づくりのために、地中海式食事法を心がけてみてはいかがでしょうか。

3. サイクリングやウォーキングを選ぶ

スイス、スウェーデン、オーストラリア、シンガポールでは、アウトドアやアクティブなライフスタイルを好んでおこなう人が多い傾向にあります。

https://www.myswitzerland.com/en/

スイスの多くの地域では、簡単にレンタル自転車を借りて目的地にまで到達することができます。レンタル自転車の普及により車を使うことも少ないため、環境に優しいのが魅力。

また、自転車で移動することで見慣れない通りを探検するチャンスもあります。街によっては、ウォーキングや自転車のみで通ることが許されている場所が多々あるため、その街についてさらに知る機会を得ることもできます。知的好奇心を持つことは脳にとってもいいです。

スイスには絶景をサイクリングで楽しむツアーもあります。湖の周りを走ったり、アルプスの山々を眺めながらのサイクリングはストレスの軽減にもつながります。

オーストラリアでは、自然の中で時間を楽しむのに適した環境が整っています。自転車レーンが設けられていたり、海沿いや森林の中にはトレッキングコースがあったりするため、平日の通勤前・帰宅後や週末には、多くの人が自然の中でサイクリングやウォーキングを楽しんでいます。

「British Journal of Sports Medicine」の報告によると、ウォーキングでもサイクリングでも、毎日の運動の増加が代謝率を改善し、体重減少と心臓の健康を促進する可能性があるとのこと。体を適度に動かすことに悪いことはありませんね!

体を動かしやすい環境があるからこそ、主体的に体を動かす習慣を持つことができるのではないでしょうか。

4. 人とのつながり

「Social Relationships and Mortality Risk(社会的関係と死亡リスク)」という研究では、社会とのつながりを持つことが長寿に影響しているとわかっています。タバコを吸わない、アルコールを飲みすぎない、運動をする、太りすぎないという項目を上回って、良好な関係はもっとも長寿や健康に影響するとのこと。

スペインの「シエスタ」という時間

スペインにはシエスタと呼ばれる、長いお昼休憩をとる習慣があります。13時〜16時の間に約2時間の休憩をとって、仲間や家族とともに長い昼食をとったり、昼寝をしたりする時間を設けているのです。

昼寝をしているイメージが強いシエスタですが、それだけではありません。シエスタは人とのつながりを強めてくれます。

多くの研究では、人間関係が豊かな人ほど、死亡率が低いという結果が示されているのはご存知でしょうか。スペインは、お昼から夕方にかけて家族や仲間と過ごすシエスタの習慣をもうけ、家族や仲間とのつながりをとても大切にしています。この習慣が、健康な国に選ばれたさらなる理由とも言えるでしょう。

5. 自然の中でより時間を過ごす

公園を散歩する・森の中をハイキングする・海で過ごす・外に出るなど、自然の中でより時間を過ごすことで幸せが増加することがわかっています。

上位10カ国はスイスを除いてすべての国が海に面しています。水にはストレス解消効果があるのはご存知でしょうか。水の音を聞く、入浴・シャワーを浴びる、水を飲むことでストレスを解消して自律神経のバランスを整えることができると言われています。

スイスは内陸国ですが、野外活動に非常に重点を置いています。先ほどご紹介した、緑やアルプスの山々とのサイクリングもそのうちの1つ。デンマークのオーフス大学の科学者たちが調査したところ、緑が少ない環境と精神疾患へのリスクには関連性があることが明らかとなりました。自然との接触が多いと、免疫力が強くなり、筋肉痛の軽減やマイクロバイオーム(微生物叢・びせいぶつそう)のバランスがとれるようになります。これが精神疾患を防止する1つの理由とのこと。日常と離れた場所で時間を過ごすことで、雑念を忘れられるという効果も考えられます。

世界で最も住みやすい10の都市は?

健康的な習慣を追求するために、世界で最も住みやすい都市とされている10の都市も見ていきましょう。

  1. ウィーン(オーストリア)
  2. メルボルン(オーストラリア)
  3. シドニー(オーストラリア)
  4. 大阪(日本)
  5. カルガリー(カナダ)
  6. バンクーバー(カナダ)
  7. 東京(日本)& トロント(カナダ)
  8. -
  9. コペンハーゲン(デンマーク)
  10. アデレード(オーストラリア)

【ランキング】英国誌エコノミストで発表された2019年版「Global Liveability Index」より

オーストラリアの3つの州都、日本の2つの都市、カナダが3つの都市と、2つ以上の都市がランクインしている国があるのがわかります。

上位にランクインした理由

https://www.travel.co.jp/

英国誌エコノミストの調査部門であるEconomist Intelligence Unit(EIU)によると、ランキングの評価基準は、医療・教育・インフラ・安定性・文化の質から評価しているそう。またEIUのレポートでは、全体として裕福な国の中規模都市が住みやすさのランキング上位を占めるとのことです。

それぞれの項目でも、評価全体に占める割合は異なっています。例えば、安定性文化・環境は重要度が最も高く各25%、医療とインフラはそれぞれ20%、教育は10%となっています。

1〜3位を掘り下げてみていくと...

3位:シドニー

3位のシドニーは、前年のランク(2018年版)の5位から3位へと順位をあげました。EIUによると、文化と環境の面でスコアが改善したとのこと。

シドニーでは、環境への負荷を減らした地区であるグリーンスクエアと呼ばれる環境先進地区の再開発が2018年進みました。このグリーンスクエア内には、公園が数多くあって自然を満喫することができます。それだけでなくこの地区の公園には、雨水を摂取する役割もあることから、海に流れ込む雨水を無駄にせずに再生水としてトイレや庭の植物用に使うことができるそう。文化・環境面で順位をあげたシドニーから見習うことがたくさんありそうです。

【シドニーの各スコア】

総合スコア:98.1
安定性:95.0
ヘルスケア:100.0
文化・環境:97.2
教育:100.0
インフラ:100.0

2位:メルボルン
2位のメルボルンは、質の高い教育で有名で、留学先としても人気が高いです。

都市で暮らしながらも気軽にオーストラリアの田舎にアクセスできることから、オンとオフの切り替えができる環境にあります。「ガーデンシティ」と呼ばれるメルボルンには、中心街にも緑や自然の多い公園があります。社会人や学生が一息ついてリラックスできる環境が整っているのです。

メルボルンは、世界中から移民の集まる都市としても知られており、チャイナタウンやギリシャ人街などをはじめ、120か国ものレストランが立ち並びます。子どもや弱者への配慮も行き届いていることから、多くの人にとって自分の居場所と思えるところが見つけやすいのでしょう。

【メルボルンの各スコア】

総合スコア:98.4
安定性:95.0
ヘルスケア:100.0
文化、環境:98.6
教育:100.0
インフラ:100.0

1位:ウィーン
過去7年連続1位をキープしていたメルボルンをおさえて、首位を得たウィーン。ウィーンは、クラシック音楽や芸術で有名で、多くの観光客がこの魅力を求めにやってきます。

ウィーンの53%が緑地であることや多くの歴史的建築物も並ぶことから、文化・環境の面でも高スコアです(96.3)。日常的に自然の中で体を動かすことができウィーンの森にはハイキングができるトレッキングコースが設けてあることや、ウィーンを流れるドナウ川で水遊びをする光景も頻繁に見られます。

ウィーンでは、環境に優しい公共交通網の利用者数も多いです。地下鉄・路面電車・バスはアクセスがよく料金も手頃なことから、多くの人が公共交通機関を利用する傾向にあります。

【1位ウィーンの各スコア】

総合スコア:99.1
安定性:100.0
ヘルスケア:100.0
文化・環境:96.3
教育:100.0
インフラ:100.0

私たちが健康な国から学ぶこと

健康な国の主な特徴として、良質な食事を摂ることに気を使うこと自然の共存が関係しています。

グローバル化が進み、世界各国でもジャンクフードの輸入が増え、多くの国では野菜や果物などの消費量が減少しています。健康な国にランクインしている国からは、独自の健康的な食事法を摂っている習慣や、食事をただお腹を満たすものではなく楽しんで食べている様子がうかがえます。がん予防や疾患を防ぐためには、栄養摂取を十分に配慮した食事の取り方と、食事を通して人とのつながりを深める習慣が重要となってくるのではないでしょうか。

また、健康な国にランクインしている国は、環境にも配慮していることや、人と自然とが寄り添える暮らしを可能にしています。人間の本質的に、自然と触れ合うことは大変重要で、自然と触れ合うことで私たちの体の中にはポジティブなエネルギーが流れ込みます。世界で最も住みやすい都市にランクインした都市では、環境に優しい公共交通機関を利用したり環境先進地区が開発されたりするなどと、人と自然の共生がなされています。経済の成長には環境破壊がつきものですが、それを容認するのではなく、環境保護に向けた取り組みをできる限り行なっていくことが大切です。

Z世代、ハワイアンダンス、ヨガ、国際コミュニケーション学部専攻(卒)元オーストラリア留学生。「誰もが生きやすい世界」をコンセプトに世界各地のカルチャー、社会問題×ライフスタイル、メンタルヘルス×ヨガなどを中心にお届けします!
https://www.instagram.com/chocoray_/