嫉妬心を一瞬で断ち切る心理学!嫉妬の核心を掘り下げてネガティブをコントロールしよう

誰もが抱いたことのあるであろう感情「嫉妬」についてを、心理学の視点から説明していきます。嫉妬を上手くコントロールし、健康な人間関係を築きましょう!

嫉妬するのはなぜ?

誰もが「嫉妬」という感情を、持ったことはあるのではないでしょうか。「あの子の方が優遇されている!」「僕と付き合っているのに、ほかの男性と2人きりで会うなんて!」のように、いろんなシチュエーションで嫉妬は生まれます。

人は生きていると多くの経験をし、そのなかで嫉妬の感情が生まれることは非常に自然なことです。それは動物も同じで、チンパンジーや象も嫉妬する傾向があることがわかっています。嫉妬をすると、心と身体にネガティブな影響があるとわかっているのに、なぜ私たちは嫉妬してしまうのでしょうか。

文化心理学者によると、人々は、仕事や人間関係、私たちに密接に関係するものほとんどに、簡単に嫉妬してしまう傾向があると述べています。何かを「失いたくない」と思うことにより、嫉妬は生まれるといいます。

英語に「jealousy(嫉妬)」と「envy(羨望)」と単語の違いがありますが、この2つは一緒にして考えられてしまう傾向にあります。しかしこの2つは心理学上、全く異なったカテゴリーに分類されます。羨望は、誰かの持ち物などを羨ましく思うことを意味します(例えば、車や、服など)。嫉妬は、何かを失うこと(友だちや恋人など)の恐怖を意味します。自分が悲しい気持ちになったり、自分が落ち込むことを防ぐために、事前に取る予防策なのです。

今回は、嫉妬の核心をさらに掘り下げていき、嫉妬はどのように始まるか、そしてそれがいかにしてコントロールできなくなるかについて説明します。 また、さまざまなタイプの嫉妬についてと、それを制御する方法をお届けします。

さまざまなシチュエーションで起こる嫉妬

嫉妬はさまざまなシチュエーションで起きます。例えば、性別や年齢差、人種の違いから起こる嫉妬など、私たちの日常生活には嫉妬が生まれる場面にあふれています。

ある研究では、女性は自分のライバルに対し嫉妬する傾向が強いことが明らかにされています。また、女性の方が、男性よりも、素直に感情を表現したり共感する力が強かったりするために、嫉妬心を持ちやすい傾向にあるとも言われています。同様に男性も嫉妬することはよくあり、自分の大切にするものの何かが脅かされたときに嫉妬心を持ちます。

主に、嫉妬は「ロマンティックジェラシー」、「仕事または権力の嫉妬」、「友人の嫉妬」、「家族の嫉妬」、「異常な嫉妬」に分けることができます。

ロマンティックジェラシー:パートナーへの嫉妬は、私たちが持つ嫉妬心のなかでも、最も持ちやすい嫉妬心だと言われています。こういった場合最も多いのが、愛情を横取りされてしまうという脅威が嫉妬を起こしているパターンです。 

仕事または権力の嫉妬:自分よりも下だと思う相手の昇進や、給与の差などの条件によって嫉妬が起きます。 

友人の嫉妬:友人を奪うであろう人に嫉妬心を感じることが多いです。 

家族の嫉妬:兄弟間の対立は、この種の嫉妬の典型的な例の1つです。また、嫁姑問題もこの1つで、夫が姑を援護すると嫁が嫉妬したり、息子が嫁を援護すると姑が嫉妬するということは、よく起きます。 

異常な嫉妬:異常な嫉妬は、病的、精神病的、病理学的、妄想的、または不安からくる嫉妬のいずれかによって説明されることがよくあります。 異常な嫉妬が起きるのは、極度の不安症を抱える人や、支配することに執着する人、未熟であることなどの問題が原因である可能性があります。場合によっては、妄想症や統合失調症などの精神疾患、または脳内の化学的不均衡が原因であることがあります。

嫉妬の感情を断ち切る3つの方法!

嫉妬の感情を持つことを、完全に回避することは難しいです。しかし、嫉妬心は自分の力でコントロールして回避することができるのです。嫉妬心を断ち切って、私たちの心に健康的な生活を促進するのと、愛する人との良好な関係を維持させましょう。

1. 嫉妬の理由に気づこう

嫉妬がどこからきているのかを理解することは重要です。相手との関係が壊れる恐怖からくる嫉妬なのか、自分の立場が脅かされることからくる嫉妬なのかを理解することで、嫉妬を受け入れるという段階に移ります。

自己肯定感の欠如や不安などによって、嫉妬を認めることが難しいことがあるなかで、ネガティブな感情が自分の中にあることを認められるのは素晴らしいことです。自分のなかにある嫉妬心に気づくことから、コントロールが始まっていきます。

2. 自分らしさを認識して自己肯定感を高めよう

嫉妬はときに、自己肯定感が低いときに起きます。自分の容姿や性格に対してマイナスな感情を持ってしまい、パートナーが自分のもとを離れていくかもしれないと考えてしまうことも。高い自己肯定感を持つことによって、こういった状況に陥ることを回避することができます。

自己肯定感を高めるには、何よりも、今の自分を受け入れるということが重要です。昔から、人は未来を予想して常に生活をしてきました。私たちが「将来的にこうなりたい」と思うのはあたりまえのことで、それは成長にとってはなくてはならない思考です。しかし時には、ありのままの自分を受け入れてあげることで、他人の評価にも屈することのない強い軸を持つことができます。

自分らしさとは何なのかを考えるトレーニングからはじめてみましょう。トレーニングといっても、本やネットなどから好きな言葉や画像を集める方法でもいいですし、小さいころに何をしていたかを考えて、純粋な自分を見つけだす方法でもいいです。自分の本来の価値観を認識するなどの自己理解をすることで、物事の判断を、他者の評価からではなく自らの価値観で評価してあげましょう。

3. お互いに正直でいる

友人やパートナーがお互いに正直であることで、嫉妬心を持つことを避けることでき、お互いの関係に負の感情が積もることを回避することができます。

ネガティブな感情は、あるほど積み重なっていき、それが嫉妬に繋がることがあります。負の感情を取り払うためには、お互いに心から話すなどのコミュニケーションを重視しましょう。信頼を維持し続けるのと、相手の気分を害さないための心がけ、相手の心を感じ取るスキルなども嫉妬心に繋げないために重要となってきます。

他人からの嫉妬にどう対処する? 

生きていると、さまざまな理由により、あなたに対して嫉妬する人が現れます。あのマザー・テレサでさえ、彼女を憎んだり批判する人がいたほど。通常ほとんどの人が、嫉妬や憎みを受ける経験を人生で1度はするのに対し、憎みや嫉妬をする人にどう対処すればいいのかわからない人が多いです。

嫉妬の原因があなたのことを想って起きた感情なら、激しく非難しない

まずは、どうして嫉妬するのか、相手の感情を理解してあげましょう。あなたを失う恐怖から嫉妬しているのか、あなたとの今ある関係が壊れる恐怖からなのかを認識し、愛情から来ている感情なのか、それともただの意地悪な行為のものなのかを分別して考えるようにしましょう。

相手の嫉妬に至った理由を理解してあげることで、不必要に相手を非難することを避けることができます。パートナーや家族、同僚など、あなたが大切にする相手の感情を理解せずに、とにかく非難して傷つけるのは、気持ちの良いものではありません。批判をする前に、嫉妬の原因を考えて、出来る限り共感する心を持ってあげましょう。

相手からの嫉妬を「愛情である」と勘違いしてしまうことにも注意が必要です。彼ら自らの根本的な理由によって嫉妬が引き起こされるパターンもあります。ここの判断は非常に難しいため、客観的に捉えるためにも友人などに相談することをおすすめします。

相手となるべく距離を置く/関わらない

いくらあならのことを想っていた嫉妬だとしても、暴力や暴言、度を越した意地悪や、あなたを傷つけることだけに相手がフォーカスしているようであれば、できるだけ関わらないようにしましょう。どうしても関わりざるを得ないのであれば、パーソナルな会話と表向きの会話を使いわけて、うまく付き合っていくようにしましょう。

テクノロジーの普及から、最近はSNSでも嫉妬の行動が目立つようになってきました。嫉妬のコメントや仲間外れなど、受ける必要のないネガティブ要素が、あなたの私生活にまで影響を及ぼすのであれば、アプリを消去するなどしてSNSと距離を置くのをおすすめします。

嫉妬から解放された生活を!

嫉妬はほとんどの人が経験する感情ですが、この感情を抱くことは気持ち良いものではありません。しかし、嫉妬が起こる経緯や理由を理解することで、感情をコントロールすることができるのも事実です。ぜひ今回ご紹介した内容を、あなたの生活で活かしてみてください。

ご紹介させていただいた他に、筆者からのアドバイスとして、あなたを励ましてくれたりサポートしてくれる人、あなたが嬉しいことを一緒になって喜んでくれる相手と過ごすことを選ぶのもおすすめです。嫉妬をコントロールして、健康な人間関係を築きましょうね!

Z世代、ハワイアンダンス、ヨガ、国際コミュニケーション学部専攻(卒)元オーストラリア留学生。「誰もが生きやすい世界」をコンセプトに世界各地のカルチャー、社会問題×ライフスタイル、メンタルヘルス×ヨガなどを中心にお届けします!
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