アンガーマネジメントとは?怒りの感情をコントロールする方法を手に入れ、振り回されない生き方をしよう!

普通に生活するだけでも、誰かの一言や行動によって自分自身が「怒り」を感じることがあります。そしてそのポイントは個人によって違うもの。今回は怒りの生まれる理由と、その怒りのエネルギーを前向きにチェンジするアンガーマネジメントについて解説します。

人間にはさまざまな感情がありますが、怒りもその中の大きなひとつ。感情的で単発的な怒りもあれば、慢性的にイライラするという厄介なものもあります。

どんな怒りであれ、快適なものではありません。特に、理由があって突発的に怒るものは比較的すぐ解決されますが、慢性的となり、アイデンティティの一部となっているものは他者はもちろん、本人にとっても非常に厄介です。

今回はそんな怒りについて、そして怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」について解説します。

あれこれとにかく腹が立つ…!その理由とは?

人はなぜ腹が立つのでしょうか。

  • 自分の希望したもの・事が思うように手に入らない
  • 理解して欲しい時・人に理解してもらえない
  • 自分にとっての常識が通用しない・また異なる→そしてそんな自分にもさらに腹が立つ
  • 他者と比べて明らかに不公平であると感じる
  • 他者によって不当に扱われるなど傷つけられる
  • とにかく思い通りにいかない!

細かくあげればもっと出てきそうですが、大まかには結局のところ「不当だ!」・「傷つけられた」・「思い通りにならない!」という思いが原因となります。

たとえば誰かと喧嘩して、発散できるような性質であれば突発的に怒って納得して仲直りまでできれば心にしこりは残りませんが、長い人生ではこのようなケースばかりではありません。

怒りを感じてそのままストレートに表現できるのは1つの特質といえます。相手によって、我慢したり自分を宥めたり、しかしそれが完全に上手くは行かず長期的にくすぶらせることだってありますね。

出来事や人に対してまあ仕方ないなと思えればいいですが、場合によっては「常に満たされない」という怒りがそのまま自分のアイデンティティとなってしまうこともあります。

これは人生に損失を招いてしまいます。

心を閉ざしてしまえば、それ以上傷はつかないとしても結局くすぶらせたものが発散されずに溜まり、嫌なことを回避する代わりに希望することを諦める習性が日常化してしまうからです。

「怒り」は二次感情

同じ現象を体験しても、簡単にバカバカしいこととしてスルーできる人もいれば、何年も心の底で許せずという人もいます。その違いはどこから来るのでしょう。

怒りというのは実は「二次感情」であるといわれます。

人は誰でも、「何事(人・もの全て)に対してもうまくやりたい」というのが普遍的な感情です。

しかし、心配や不安・悲しさ・焦りなどネガティブとされる感情が解放されない時、理解されない時(一次感情)に怒り(二次感情)が後から生まれてくるのですね。二次感情は自分の中で追加で湧き上がってきた感情。

その二次感情=「怒り」という気持ちに陥らせた他者に怒りを感じ、また上手くできなかった自分にも怒りを感じたりするのです。

一次感情を探し当て、認め解放してあげることが大切

軽い怒りは、ストレスとして人にベラベラ話したり運動したりおいしいものを食べたりショッピングしたりして解放することができます。

しかし自分に対しての怒りや傷ついた度合いの大きな事柄について人はじくじくと濃い怒りの感情を持ち続けてしまいます。

人に言えないことであればあるほど、自分自身に溜めていくしかなく、発散しようにも他のことでは埋められないものです。とにかくしつこい怒りの感情は、その元となる一次感情を探し当て、その元の感情を認めて癒し、解放するしかないのです。

それには自分自身を内観し、その感情に寄り添い満たされない気持ちを癒すのが1番。しかし忙しい日常生活において内観に時間を取ることができない場合も。そのような時に「アンガーマネジメント」の具体的な方法が役にたつのです。

アンガーマネジメントとは何?怒りの解放の仕方

アンガーマネジメントとは自分が怒りを感じた時・物事に対してそれをうまく分散させる具体的な心理教育のことです。

しっかりと解放できればいいですが、そうでない場合に人生を上手くやるために「怒りと上手につきあう」というもの。次の項で具体的な方法を解説します。

アンガーマネジメントのやり方を解説

  • 怒りのパワーがもっとも強いのが最初の6秒間。その時に怒りの度合いを10段階に評価することで自分自身を客観的に見る
  • なぜ怒りが起こったのか、その前の一次感情(心配や不安・悲しさ・焦りなどネガティブとされる感情)を認識する
  • 相手と自分の常識が異なることを受け入れる努力をする。このような見方をしているからこういう判断となるんだな、という認識が生まれることで冷静になる
  • 怒った事柄に対し、いつまでにどのような状態になれば許せるのかの距離を測る。紙に書き出すのがおすすめ。叶わない場合は手放してしまおうと決める

いわば即席の「怒りの分散」ですが、これを続けていくことで他者に対しての理解が深まり、また自分の怒りのパターンも認識できるようになります。

たとえばビジネスのシーンにおいて、自分の怒りをそのまま表現するのは得策ではありません。それなりに努力のいる方法ではありますが、忙しい日常を送る人にはおすすめの方法です。

もっと深い怒りには瞑想や内観がおすすめ

それよりももっと深い怒りに苛まれている人は、やはり瞑想や内観で自分自身の本当の感情を「自分1人で」感じ、その怒りがどこから出てくるのか理解する必要があります。

怒りを感じたらその場はうまくやり過ごしても、自分1人になった時に落ち着いてその感情を思い出し、「本当はどうして欲しかったのか」に焦点をあて、その思いを相手に落ち着いて伝えるなり、感情を感じきるなりする必要があります。

怒りの感情を感じきったらもう大丈夫かを自分で判断しましょう。分かってもらえるまで伝えるのはベスト。しかし遠い過去のことであればそうはいかないことも。

そのような時は、かつてのその状況を頭で再現し、感情を感じきり、もう手放していいと思えるまでその感情に寄り添います。

またそんな時におすすめなのが、自分の気持ちやアイディア・分かって欲しいことなどを紙に書き出すワーク・「ジャーナリング」。これは「書く瞑想」といわれます。

気持ちを紙に書き出すことに集中でき、客観視することで気づきも得られます。瞑想はちょっとハードル高い…という人におすすめです。

ジャーナリング「書く瞑想」について

怒りを繰り返す人は思い込み癖を手放そう

同じような現象が繰り返される場合は、思い込みを疑ってみましょう。「自分自身に対してどのように感じているか」を知る必要があります。

人に虐げられる・望むものが絶対に得られない・愛されないなど深いネガティブな思いは自分の人生をそのように作り上げてしまいます。

同じパターンで怒りを感じることが認識できれば、自分の思い込みパターンも探り当てることができます。

実際、自分自身に対してどのように感じているか、それこそが思い込みです。認識ができれば手放すことができます。

怒りの感情を感じるのはより良い自分へのステップのチャンス!

慢性的な怒りがある場合、特にその感情に対してどこから生まれたのかが認識できれば人生がより快適なものとなる方向へと向かうことができます。

アンガーマネジメントという具体的な策を行い、怒りのパターンや繰り返される現象を認識できれば、具体的な対処法を取ることができます。

マイナスな思い込みや過去の他者の行いによって振り回され続けるのは人生においてかなりデメリットを生み出します。その怒りが深いものであれば、ぜひ自分自身の怒りに向き合い、しっかりと関わって解放しましょう。

ゆっくりとした深い呼吸を意識しながら身体を動かすヨガ、自然由来のコスメやスキンケア、身体に優しく美味しい食事を生活に取り入れて、本来の人間の力を引き出すことを日々実践しています。
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