もくじ
リハビリ目的として開発されたピラティス
ピラティスとは、ドイツで看護師をしていたジョセフ・ピラティスさんが1920年代に提唱したメソッドで、リハビリを目的として開発されたエクササイズです。

Joseph Hubertus Pilates(ジョセフ・ピラティス)さん
ピラティスさんは体が丈夫では無く、病弱な自分を鍛えることに興味を抱いたそうです。そこで、ボクシング、ヨガ、座禅、体操、武術などありとあらゆるジャンルのスポーツやエクササイズを積極的に試し、自身の体をどのように強くしたらいいかという研究を続けたそう。その結果、様々な要素を組み入れた独自のエクササイズを考案し、ピラティスメソッドとして知られるようになったのです!
100年近く世界中で愛され続けているピラティス
近年でもよく耳にする、〇〇式メソッドに〇〇流ダイエット。でもその大半が一過性で終わってしまいます。
そんな中、ピラティスは、100年近くに渡り世界中で愛され続け、今では世界中で2000万人以上の人が行う人気のエクササイズとなりました。そこまで愛され続ける理由とは一体何なのでしょうか?
答えはただ一つ。「効果を実感できるから」に尽きるのでしょう。
なんと、ピラティスは「10回で気分が良くなり、20回で見た目が変わり、30回で体のすべてが変わる」と言われているほど!!「体のすべてが変わる」とまで言われる、その驚くべき効果について見ていきます。
30回で体のすべてが変わる!と言われるピラティスの5大効果
1、姿勢が良くなり、猫背・腰痛・肩こり改善へ
ピラティスは体幹(インナーマッスル)を鍛えることができます。
体幹とは、ボディビルダーの見た目に分かるムキムキな筋肉とは異なり、体を「支える」深層筋の筋肉のことです。
体を自分でコントロールできるようになると、自分の姿勢を正しい位置に持っていくことができるようになるため姿勢が良くなります。
姿勢がよくなれば、結果として、猫背や腰痛や肩こりなどの慢性的な症状の改善も期待できます。
2、太りにくいメリハリのある体に
身体のゆがみは、本来不要である体の部位に脂肪や筋肉がつくことを招いてしまいますが、ピラティスは、自分の身体を本来あるべき正しい位置にコントロールするので、骨格や身体のゆがみを改善することに繋がり、結果的に余分な脂肪は無い、必要な筋肉は兼ね備えられた、メリハリのある美しくしなやかな体になれるのです。
体が歪んだ状態での、エクササイズやトレーニングは、左右差のある筋肉をつけアンバランスな体になってしまったり、体を痛める原因にもなるので要注意ですよ。また、ピラティスは筋肉量も増えるので基礎代謝が上がり、長期的に太りにくい体を作ることができます。
3、ケガしにくく身体のパフォーマンス向上に
身体の使い方をコントロールすることで関節や筋肉に負担をかけない動きができるようになります。
そのため、安定した体の軸を作り身体のコントロールをすることは、ケガをしにくくなったり、無理無駄のない効率的な動きができるので、運動能力の向上にも繋がります。
特に一部の筋肉だけを使いがちなスポーツの場合、体幹でなく一部の筋肉だけで体を使おうとするので、思うように体が動かせず、スポーツの成果やトレーニングの効果が出ないといったことがあります。実際に今回体験取材したBASIピラティスさんにも、多くのアスリートの方が通っているそうです。
4、老若男女問わず誰でも
前述のとおり、ピラティスは元々リハビリ目的として開発されたもの。負荷が少なく安全に出来るので安心して取り組むことが出来ます。
例えば、マタニティの方でも出産の備えとして取り組めます。出産時に重要な、骨盤の強化をピラティスを通して行うことができます。骨盤を正しい位置でしっかりと支えられる体幹をつくっておくことがお産準備の運動として効果的なのです。
また、重心が前方に変わっていくことで妊婦さんを悩ます腰痛にも効果的です。背骨や背中の筋肉の強化を行い、バランスを保ち、腰痛の緩和に繋げていきます。
5、精神面の安定
整体では自律神経のバランスが乱れているかどうかを背骨の状態で確認します。背骨のゆがみは体の不調だけでなく、精神面(神経系)のゆがみも引き起こし、自律神経の乱れに繋がります。
ピラティスは体の細部に意識を向け、自分の身体を適切な位置へとコントロールしていくエクササイズのため、背骨が正しい位置へと自律神経を安定させる効果があるのです。
ピラティスとヨガとの違いは?
ピラティスとヨガって動きや内容も似ているし、違いって何なの?と思っている人も多いのではないでしょうか。呼吸法の違いや、瞑想の有無など細かな違いはありますが、似た動きは確かに多く存在します。それは、前述の通りにピラティスさんが、様々なトレーニングを研究する中でヨガの動きも同様に研究し、自分のメソッドに取り入れてきたからなのです。
誕生した背景(起因)が異なる
一番大きな違いは、ピラティスがリハビリから生まれたエクササイズに対し、ヨガはインドの宗教や文化と密接に関係する行いだという点です。
目的が異なる
ヨガには「繋ぐ」という意味があり、本来自分自身の身体と心を結びつけて一体化し、自然そして宇宙までとも繋がることで苦痛から解放され、心の安定を得ることにあります。心の充実や幸せをいわば最終目標のように考えています。
対して、ピラティスはリハビリ目的で開発されたこともあり、正しい骨格を意識し、全身の筋肉を自分自身でコントロールすることを目的とします。
もちろん、ピラティスも肉体の鍛錬を通して精神面をコントロールしたり、心のリフレッシュにも繋がる要素は兼ね備えていますが、成立した背景が異なるため、動きは似ていても根本的な目的が異なるのです。
ピラティスにはマシンピラティスとマットピラティスの二種類がある!
・マシンピラティス

日本では、マシンピラティスというと、芸能人や美意識の高いセレブなどの一部の人がインスタグラムに写真をUPしているイメージが強く、ハードルが高いエクササイズにように思われがちです。マットピラティスのように利用できるスタジオ数もそう多くはありません。
欧米の場合、ピラティスといえば様々な器具(マシン)を使って体を整えるものとして認識されています。
元をたどれば、ピラティスの始まりは「マシン」です。マシンは体の癖が分かりやすく、負荷を部分的にかけられ、細かく自分の体を知り・整えていくための最適なツールなんです。
また、マットだと自分に甘くなりがちですが、マシンを使えば自在に負荷を高めることもできるため、より強力な効果を得ることもできます。
初心者で体の使い方が分からない・クセを知りたいという方はまずは、マシンピラティスからスタートするのがおすすめです。その他、忙しい日々の中、自分の身体のメンテナンスに、多くの時間をさけないという方にも効率的に体を変化させるのにマシンピラティスがおすすめです。
・マットピラティス
ピラティススタジオやスポーツジムなどでもよく見かけますよね、日本で行われているピラティスの多くはマットピラティスです。使う器具もマットだけなので、初心者でも手軽に始められるという利点があります。
ただし、マットの上で自分自身の体を動かして効果を得るためには、自分の体への知識があり、体の動かし方を知っている必要があります。また、マットピラティスは、自分の体だけを使って行うものであり、負荷も自分の体重のみとなります。負荷を強化したい場合にも物足りないかもしれません。
基本的なピラティスを体験したい、手軽に続けたい人に適した方法です。
マシンピラティスとマットピラティスの使い分け
マシンピラティス | マットピラティス | |
手軽さ | △ | 〇 |
価格の安さ | △ | 〇 |
初心者向け | ◎ | △ |
自宅での練習・自主練 | △ | ◎ |
効率的な時短トレーニング | ◎ | 〇 |
効果的な負荷 | ◎ | 〇 |
非日常感(後ほど説明) | ◎ | △ |
初心者の方や、忙しくて時間が無い方でも、最短・最速・確実に体の使い方を変えてくれるのがマシンピラティスなんですね。
マシンピラティスとマットピラティスには、共通したエクササイズが多く存在します。マシンで体の使い方を習得したら、マットでの練習に移行する・自宅での自主練にマットを使う、等慣れてきたらマットを同時に併用していくことをおすすめします。
なぜならば、最終的な到達点はピラティスを通して「日常(人生)をより良く」することだから。マシン無くとも自分の体できちんと自分の体を支え、正しい体の使い方をすることで、健康で無駄なたるみの無い一生健康な体を作っていくことが出来ます。日常につなげ、日常でもやれる意識を作ることも目指しましょう!
・マットピラティスの取材体験記事はこちらから
【編集部が行く】ピラティス体験取材で分かった驚きの効果やヨガとの違いについて!
zen placeのマシンピラティス体験を受けて感じたここがスゴイ!
今回、お邪魔したのは「zen place pilates下北沢リフォーマー専門スタジオ」。下北沢駅から徒歩5分。ピラティスの代表的なマシンと言える「リフォーマー」を8台完備。その他にも最新のピラティスマシンが続々と導入されているイケイケなスタジオです!

最新のマシンがずらーっと並ぶ様子は圧巻!重厚感があり静かにたたずむその様子に思わずパチリ。
1、とにかく先生の「愛」がスゴイ(恋バナも人生相談も聞いてくれます)

今回、お邪魔した下北沢リフォーマー専門スタジオでレッスンを教えてくれたのは鹿児島出身、福岡育ちのSaya先生!
笑顔がとっても素敵で、終始癒されっぱなしの時間でした。(下北沢スタジオで会えますよ~)
生徒さんに「より良い人生を歩んでもらう」ことを第一にレッスン指導をされていて、ピラティス以外にも様々なことを生徒さんとお話されるそう。実際に、生徒さんとは恋バナをしたり、70代の方から人生相談を受けたりすることもあるそう!
生徒さんを下の名前で呼び、対等な立場で関係を構築していくのもzen placeの特徴。お客様を大切に思う気持ちがひしひしと伝わりました。
2、医療・科学的根拠に基づいたレッスン内容がスゴイ

zen placeのピラティスの生徒さんは、科学的な根拠に基づいた、脳神経にまで作用するレッスン指導を高く評価しています。
この日も、前頭葉と扁桃体のバランスを保つことの重要性についてお話を伺いました。ストレスは扁桃体と前頭葉のアンバランス性によって生み出されますが、ピラティスによって幸福ホルモン「セロトニン」を分泌させることで、扁桃体の暴走を前頭葉が制限する安定した良い状態を作れるようになるんです。花粉症などの現代病は、脳神経がアンバランスになって自己免疫異常が起きている状態。ピラティスは筋肉や骨格が変わるだけでなく、そういった疾患にも良い効果を及ぼします(嬉しすぎる)
なんとなくではなく、ちゃんと理解して動く!ということを重要視しており、レッスンでは脳で理解し体を動かしていきます。都度都度の丁寧な説明や指導に「あ、そうか、なるほど!」と何度もぼそぼそつぶやいてました笑
3、誰にでもできる!一人一人の体の癖に合わせた的確な指導がスゴイ

下北沢店のお客さんは、20代~80代の方まで様々。男性も多く通っていらっしゃいます。「何か体を動かしたい」という主婦の方や「肩こりと腰痛がひどい」というビジネスマン、「医者にピラティスを勧められた」という方、「体を効果的に動かせるようになりたい」アスリートの方まで様々です。
それぞれ人間には体の癖があり、それは指摘されないと自分では気付けないものです。先生が一人ひとりの体の癖をズバリ見抜き、その人の筋力や体力や目的に合わせた指導をしてくれます。

体験レッスンの内容について
今回は、 「リフォーマー」という一番ベーシックなピラティスマシンを使ったレッスンでした。
リフォーマー以外にも、キャデラック、チェア、コアラインの4つが下北沢スタジオには設置してあり、それぞれ用途・特徴が異なります。
・ハンドレッド

マシンピラティスでも良く行われるエクササイズ「ハンドレッド」。コアを強くする定番のピラティスエクササイズです。リフォーマーの「バネ」が、体への負荷となってくれるため、マットピラティスより更に「インナーマッスル」に意識を向けることができ効率的に体幹を強化していくことができます。さらに、手に持っているバンドの高さをチェックすることで体の左右のバランスにも気づくことが出来ます。マシンは癖がわかりやすいというのはそういうことだったのか、と合点。頭を働かせながら、細かく体をコントロールすることが出来ます。
・ショートスパイン(簡単ver.)

足裏にロープを引っかけた状態で腰を持ち上げたりおろしたりするエクササイズ。足は常にロープの抵抗を感じた状態で行うため、腹筋をしっかりと使って体をコントロールしないと、バランスが崩れてしまいます。
太ももの裏のストレッチ効果や、筋肉を鍛える効果もあります。
そして、マシンピラティスマシンのバネやロープの力を使うことで、体が空中に浮く「非日常体験」に初めてマシンピラティスを体験した編集部はしきりに「楽しい~」と叫んでいました!
・ボトムリフト

インナーマッスル、太ももの筋肉、お尻など下半身強化に効果的なエクササイズです。下半身のたるみを解消し、お尻やお腹周りのボディラインをキレイにキープできます。
マシンで首を固定し、足も高いバーにかけているため、働かせたい部位にターゲットを絞って動かせることを実感!普段使っていない背中側の筋肉が使われている感覚がとっても気持ち良い!
体の内側から熱を発し、汗がじんわり!
約1時間のレッスンでしたが、体幹を使って体をくまなく動かしたので、体が内側から熱くなるのを感じました。zen placeのマシンピラティスレッスンは全身くまなく、体を動かすことが出来ます!(上記でご紹介したエクササイズ以外にも約10~15程度行いました。)
たった一回のレッスンでも、以下のような効果を今回感じることができました。
・内側から熱を生み出すことが出来るようになり、冷え性が改善
・自分の体の癖を知れたことで、そこに意識を向けながら体を動かせるように
・地面を足できちんと踏みしめている感覚が研ぎ澄まされ、体の重心が整う
あまりにレッスン後の体感が気持ちよく、自宅にも「リフォーマー」が欲しくなりました笑(こんな巨大なマシン、私の家には置けませんが涙)
ただ、マシンで行うエクササイズは、そのままマットに応用することが出来るものがほとんど。普段の日常生活に組み込みやすい点もピラティスの魅力だと言えます。お家でマットを使って、本日の復習をしたいと思います!
その他の最新マシンも充実

リフォーマー以外にも、下北沢スタジオには他3つのマシンがあります。こちらは「キャデラック」というマシン。Saya先生がアクロバティックなエクササイズを見せてくれました!リフォーマーよりは、上級者向けのこちらのマシン、バレリーナやアスリートにも愛用されているそうです。
上達して様々なマシンを使えるようになったらさらにピラティスを楽しめそう・・・と夢がどんどん広がります。
zen placeのマシンピラティスを体験してみよう!
マシンピラティスは全国の「zen place pilates」(店舗数:80スタジオ以上)で体験することができます。お近くのスタジオを探して行ってみてはいかがでしょうか?
- zen place pilates
自分の「生活を整える」第3のホットスポットとして提案するスタジオ。
店舗数:80スタジオ以上

zen place pilatesが大切にする10の原則。この中でも一番大事なのは「Precision(正確)」。プロの指導と、正確な知識と理解があってこそ「体を変えられる」。
そう強く感じた体験レッスンでした!Saya先生、ありがとうございました。
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先生のように、なかなか頭が上がらず何度も写真を撮り続け、、、奇跡の一枚でお別れです。
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