ポーズが安定する秘訣!ヨガを深めるなら知っておきたい「バンダ」って?

ストレッチ性や呼吸はヨガにおいて大事なポイントですが、「バンダ」といわれる技法もあります。バンダを意識して行うことでますますポーズが安定し、ヨガでの効果も高まるといわれています。ヨガを続けていくにつれて、ぜひ知っておきたいバンダについてご紹介します。

バンダって何?

バンダとはサンスクリット語で「ロックする」「締める」などの意味があり、エネルギーを逃がさず、巡りを良くする目的があり、身体の各部の締め付けによってコントロールする、ヨガの技法のひとつです。

ヨガでは呼吸とポーズ(アーサナ)を通して行いますが、柔軟性の他に身体の軸を安定させることが大事です。身体の様々な場所にあるバンダを意識し引き締めることにより軸の安定した身体・安定したポーズを取ることができます。土台がしっかりしていないとエネルギーは下から逃げてしまいますが、締めてそれを逃げないようにするイメージです。

またバンダをかけることで筋肉と内臓をマッサージすることにつながるので、血液循環を良くし、体内浄化を促し、心身の活性化につながります。

ポーズが安定することをはじめ、下半身の強化や難易度の高いバランスポーズなどもこなせるようになるので、もっとヨガを深めたいと思った時には意識するべき技法といえます。

バンダは高度なテクニックですがポイントを押さえ練習することでコントロールが可能となり、ヨガ以外の日常生活においてもブレない心や自分自身に変化させることもできるといわれています。

バンダの効果

  • 身体の軸、支柱を調整し、ポーズが安定する。
  • 瞑想効果を高め、集中力が高まる。
  • 血液循環が良くなり内臓から身体が元気になることで内臓が強化される。
  • 血行を促進させて代謝や筋力アップ効果。
  • 筋肉と内臓をマッサージされるので血液循環が良くなる。
  • デトックス効果
  • エネルギーを逃がさず巡りを良くすることで身体全体が活性化する。

バンダとチャクラの関係

人間の身体には7つのチャクラ(車輪・輪の意味)があり、これらを活性化することで心身を活性化してくれます。ヨガではエネルギー(プラーナ)=呼吸と考え、呼吸の流れをコントロールし身体を活性化させます。流すべきエネルギーをバンダによって流し、巡りを良くさせます。

バンダは内分泌腺に作用しますが、これらの線がチャクラと密接につながっているということからバンダがコントロールされるとチャクラにも同時に作用し、エネルギーをコントロールするという考えのもと、中にはバンダのことを「チャクラを締める」という言い方もあります。

しかしチャクラとは目に見えないエネルギー、スピリチュアル要素が含まれることに対し、バンダは誰でも感じられ、鍛えられる筋肉の締め付け、という考えのもとからチャクラという言葉を使わない人たちもおり、はっきりと区別がなされていません。ヨガの流派によっても考え方が違うようです。

ヨガレッスンで聞く「7つのチャクラ」って?
特徴・場所・開くためのおすすめポーズ

主な3つのバンダと効果・やり方

主なバンダは「のど」「お腹」「肛門」にあり、それぞれを効率よく使いますが、3つを同時に使うことで呼吸をサポートする絶大な効果もあります。

バンダを意識するべきポイントとしては、ほとんど負荷かかからないポーズでは最小限のバンダ、強い負荷がかかったり、難易度の高いポーズでは強いバンダを用いる、休憩ポーズなどではバンダを意識しないで行う、と考えると分かりやすいかもしれません。

また生理中にはどのバンダもお休みしてくださいね。

ジャーランダラバンダ 胸鎖乳突筋

のどのバンダとは胸鎖乳突筋(首の外側にある筋肉。首を横にした時に大きく浮き出る筋)を縮小し、これにより首の動きをロックします。副交感神経を刺激し、首を強化、リラックス効果、呼吸をしやすくし、心拍を整えます。低血圧にも効果的。

1・安楽座の姿勢で座ります。息を止めながら背筋を伸ばし、肩甲骨を広げ、胸を上げます。

2・あごの下が喉のくぼみにくっつくよう意識しながら頭を下げていき、あごを鎖骨の間に置くようにし安定させます。(無理してあごを胸につけないようにする)

3・首の後ろを伸ばし、肩を下げ、胸を開く。

4・バンダを緩めるときは、下から順々に点でつないでいくように背骨を伸ばし、頭を高い位置にもっていきリラックス。

ウディヤーナバンダ みぞおち

おへそから下を、引き締め、引き上げる。みぞおちのバンダとは腹横筋(背中からお腹にかけての大きな筋肉)を縮小し、身体の前側の中心線に向かって胴体を締めます。それにより身体全体がブレず、お腹を締めることにより肺が使いやすくなり呼吸のサポートをします。行うときは空腹時に行ってください。みぞおちを引き入れ、肋骨を高く引き上げるようなイメージで。

1・足を肩幅くらいに開き、膝を少し曲げ、ゆるめて立つ。

2・両手を太もも、または膝に置き、鼻から息を吸って鼻から一気にその息を吐き出します。呼吸を止めて、腹筋を思い切り締め、肺から息を出し切ったら、お腹の力を抜く。このとき息を吸うように(実際には吸わない)胸を大きくする。

3・このままの状態を5〜15秒程キープし、ゆっくりとお腹から力を抜き、自然に呼吸する。これを3〜10回程繰り返す。次に入る前に自然な呼吸を1回以上行ってください。 

ムーラバンダ 肛門

「会陰を締め、締め、引き上げる」肛門を締めるバンダは、骨盤低筋群を縮小し、骨盤をロックすることで足の動きがスムーズになり、足が伸びやすく、膝も曲がりやすくなります。また横隔膜と連動している筋肉のため、呼吸がしやすくなります。ホルモンバランスを維持し、内臓を整え、腸整効果、ストレスやいらいらを軽減しリラックス効果などにも効果的。

 1・英雄座のポーズから始める。膝を折り、両足首の間にお尻を挟み、手の平は上に向け、親指と人差し指をくっつける。

2・尾骨と左右の大腿骨頭の3つの骨を意識する。これらを床に沈ませるようなイメージ。息を吸い切る時に両手を腰の一番高い所に置き、両側から押し、息を止めながらこの状態をキープする。

3・バンダを緩めるときはゆっくりと息を吐きながら。

その他のバンダ

身体には9つのバンダがあるとされ、上記の主な3つ以外のバンダはこちらです。

  • 股関節(鼠径部)
  • 手首
  • 足首

まとめ

 ヨガを行っていくにつれてもっとヨガを深めたい・極めたいと思うようになった時には通るテクニックの「バンダ」。練習することにより身に付くテクニックですが、感覚的なもののため、きちんとバンダを習得されている先生などに教えてもらうのがおすすめです。

軸が安定するとまた色々なバランスポーズにも挑戦できまた違ったヨガの一面を見られることでしょう。

バンダを上手に使うことで呼吸をサポートし、身体の内部をますます意識することで、もっとヨガを深める=もっと自分自身を知ることにつながるのではと思います。

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ナチュラルフードコーディネーター。心とからだの健康のために日常にヨガを取り入れています。
海や森、自然の中でヨガをする事が大好き。
瞑想やスピリチュアル、ナチュラルな食事や美容にも興味を持ち、よりクリアでナチュラルな自分を目指して日々ヨガライフを実践中。