ヨガポーズ「半分の鳩のポーズ」の効果とやり方を解説

代表的なヨガポーズのひとつで、広告やSNS等でもよく目にしますよね。少し難易度が高いものの、できたらちょっぴり自慢したくなる定番の人気ポーズです。うれしい効果がたくさんある、半分の鳩のポーズ。軽減法を交え、ていねいにやり方を解説していきます。


はじめに

ポーズ名について、知っていきましょう。

●日本語名:半分の鳩のポーズ

●英語名: One-Legged King Pigeon Pose

●サンスクリット語名: エーカ パーダ ラージャカポターサナ、Eka Pada Rajakapotasana

エーカ(Eka)は「1」、パーダ(Pada)は「足」、ラージャ(Raja)は「王様」、カポタ(Kapota)は「鳩」、アーサナ(Asana)は「座法=ポーズ」。

略して「鳩のポーズ」と呼ばれることが多いですが、「鳩のポーズ」には様々なバリエーションがあります。

 

ポーズの効果

・肩関節、胸部、腹部、背中、股関節の柔軟性を高める

・背中、お腹のひきしめ

・ウエスト、ヒップ、太もものシェイプアップ

・バストアップ

・肩こりの緩和

・骨盤や股関節のゆがみの改善

・内蔵機能の調整

・泌尿器系の不調を整える

・冷え性改善

少々難易度の高いポーズですが、その分、様々な効果が期待されます。身体の前面を大きく開き、いくつもの関節や筋肉を動かします。次の「ポーズのやり方」では、正しく、そして安全な取り組み方を説明していきます。

 

ポーズのやり方

STEP 1 ~土台~

右脚を曲げ、身体の幅より外側にひざを出す。すねはマットの端と平行に近づけるほど、より深まる。左脚はまっすぐ後ろに伸ばし、身体の左右中央に重心をおく。カップハンズ(指を立てる)で床をとらえ、ひと息吸って背すじを伸ばす。

◇POINT◇  この段階でしっかり骨盤を立て、左右中央に重心をおく。おへそを背骨に引き寄せ、恥骨を引き上げ、尾骨を下げる。ムーラバンダ(会陰部のひきしめ)を意識し、身体の底から内蔵ごと背骨を引き上げるイメージ。鎖骨を左右に開き、肩甲骨を下げ続ける。

 

STEP 2 ~後ろ脚を立てる~

左足先を持ち上げ、左手でキャッチ。つかんだ足先を前腕にそって滑らせるようにして、左ひじにかける。ひと息吸って背すじを伸ばす。

◇POINT◇  後ろ脚を立てると重心が右側にずれやすい。重心が左右中央にくるようにすると、股関節が床から浮く場合は、右つま先を左脚のつけ根の方へ少しひいたり、おしりの下にタオルなどを入れて安定させる。股関節や右ひざを守る。

 

STEP 3 ~完成形~

吸う息で右手をまわし上げ、頭の後ろで手をつなぐ。左足先でひじを後ろへ押し出し、胸を開く。ななめ上に目線をおくり、数呼吸キープする。

NG:重心がずれ、右のおしりにだけ体重がかかり、土台がくずれている。肩が上がり、背中が丸まってしまう。

◇POINT◇  NGの状態では、充分な効果が得られない。重心が身体の左右中央で安定し、背すじが伸びるところまで段階別に戻り、そこでとどまる。

 

STEP 4 ~ポーズから抜ける~

息を吐きながら、つないだ手をほどき、目線を左脚の方へ落とす。手でサポートし、左足先をそっと床に下ろす。脚を入れ替え、反対側も行う。

 

ヒント&軽減法

手足の形にとらわれすぎない

段階を経てポーズに入りますが「STEP 1 ~土台~」>「◇POINT◇」での内容は“され続けて”います。しっかりと胸を引き上げ、肩を下げることで呼吸がスムーズに通ります。呼吸が楽にできるかどうかを判断基準とし「STEP 2」または「STEP 1」でとどまるという選択もアリです。

軽減法として、右手は後頭部に添える程度にします。おしりの下に折りたたんだタオルなどを入れ、安定させましょう。左つま先をひじにかけず、手でつかむだけでもOK。

 

深めるためのヒント

【ヒント①】ポーズの前に、充分に身体をあたため、柔軟性を高めてから取り組みましょう。

*準備ポーズ例:太陽礼拝、ダウンドッグ

【ヒント②】同じ要素を持つポーズを行うのも、効果的な練習法です。

*肩甲骨まわりをほぐすポーズ:牛の顔のポーズ

*股関節を開くポーズ:蛙の足のポーズ、三日月のポーズ

*身体の前面を伸ばす後屈のポーズ:三日月のポーズ、ラクダのポーズ、弓のポーズ

【ヒント③】部分別のストレッチとして、「STEP 1」の状態から上体を前に倒すと(スリーピングスワンのポーズ)、おしりや太ももの外側に効いてきます。前脚のすねをマットの端と平行に近づけることで、より効果がアップします。

 

禁忌および注意点

・背中や首の疾患

・ひざや股関節、足首の損傷

・股関節、太ももが固い

 上記の箇所に不安がある場合は取り組まない。もしくはSTEP 2」、「STEP 1」でとどまるなど、身体に無理をさせないこと。「ヒント&軽減法」を参照し、同じ要素を持つポーズを練習するなど、ひとつのポーズにこだわらず、広い視野で取り組みましょう。

 

まとめ

全身の関節や筋肉を柔らかく大きく動かす、半分の鳩のポーズでした。

特に、主要な関節である肩関節(肩甲骨まわり)や股関節をほぐすことで、凝り固まった身体に溜まっている老廃物などを流れやすくし、巡りの良い、しなやかに動ける身体に整えてくれます。

身体を大きく動かすためには、無理をせず、様々なポーズに取り組みながら、徐々に深めていきましょう!

*Top:AUMNIE,Pant:easyoga,Props:yoga mat/YOGA WORKS,mat towel/manduka

大切にしているのは、レッスンを受けてくれた人達が自分自身を理解するための良い手助けとなること。正しいアライメントや、身体の内側の微細な感覚に意識を向ける指導を心がけています。
Motto/ヨガを通じて日々を愉しみ、身体と仲良くすること
Favorite/アシュタンガヨガ、料理、植物に囲まれて朝陽を浴びること、いい香りがするもの

◇ファーストシップトータルヨガスクール主催 全米ヨガアライアンス(RYT200)修了
◇David Kim 陰ヨガティーチャートレーニング Level 2(20時間)修了
◇現在、ホットヨガ、ハタヨガ、個別ヨガ、コンディショニングのレッスンを指導
◇ヨガ&スムージーの会も出張開催しています(お問い合わせはSNSからDMにて)
◇Instagram-ヘルシーフードを紹介しています
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