ダイエット茶の杜仲茶(トチュウチャ)って本当に痩せる?効果効能を説明

世の中にはダイエット効果があると宣伝をしたり、口コミが流れているダイエット茶が山のようにあります。その中に杜仲茶も入りますが、杜仲茶には本当にダイエット効果があるのでしょうか。そこでここでは杜仲茶のダイエット効果について検証します。

ダイエット茶で有名な杜仲茶ってどういうお茶?

そもそも杜仲茶とはどのようなお茶なのでしょうか。

杜仲茶の杜仲とは植物の名前

杜仲茶の杜仲とは植物の名前です。そもそも世の中に存在するすべての生物は、科、属、種というレベルで分類され、トーナメントの表にように枝分かれで、1つの科、1つの属に複数の生物が存在します。しかし杜仲は「杜仲科トチュウ属トチュウ」という1科1属1種という世界でも珍しい植物なのです。

杜仲の歴史は古く、紀元後1世紀にはすでに中国の植物辞典に杜仲に該当する植物が掲載されています。そこから時代を下って、今から400年前の明の時代には、現在でも活用されている植物辞典の「本草綱目」に、杜仲という人物が世界で最初に口にした植物として杜仲が掲載されています。

その杜仲が日本に伝来した時期ははっきりしたことはわかりませんが、奈良時代から平安時代にかけてのころだとされています。

このように古い歴史のある杜仲ですが、意外なことに杜仲茶というお茶として葉が飲まれたのは20世紀になってのことで、それも日本で初めて行われました。中国でも杜仲の木自体は健康効果があるとされて摂取されていましたが、それは樹皮が煎じ飲まれていたのです。

また杜仲の特徴は、樹皮をはがすと白い樹液が垂れ、それがゴム状になるということです。また杜仲の木には害虫が付かないため基本的に農薬を使わないで育てることができます。その点で杜仲茶は安心、安全な飲み物だと言えます。

杜仲茶の製造方法は?

杜仲茶は深緑の杜仲の葉を摘み、乾燥後に焙煎したものです。こう言うと簡単ですが、その健康効果を発揮させるように加工、製造するには非常に手間がかかります。

たとえば小林製薬の杜仲茶の製造方法は、杜仲の葉を90~120℃で60~140秒蒸し、よくもんでから天日で3~5日熟成させ、その上で60~100℃の乾燥機で3~10時間乾燥させるというものです。

杜仲茶にはカフェインが含まれていないので安心して飲める

健康効果のあるお茶には、多くの場合カフェインが含まれています。カフェインには薬効もありますが、摂取し過ぎると不眠、胃もたれ、腹痛、下痢、貧血、めまい、高血圧、不整脈、肌荒れなど身体に悪影響を及ぼします。

したがって、どれだけダイエットによくても、カフェインの摂取上限を超える量が飲めないという欠点があります。

しかし杜仲茶は、カフェインの含有量がゼロなので、カフェインの悪影響を考えずに好きなだけ飲むことができます。またカフェインは妊娠中の身体にも悪影響がありますが、杜仲茶であれば安心して飲めます。

ただし杜仲茶にはカリウムが多く含まれているため、腎臓関連の疾患を持っている人は避けた方がよいでしょう。

杜仲茶でなぜダイエット効果が生まれるの?

ではなぜ杜仲茶を飲むとダイエット効果が生まれるのでしょうか。

脂肪燃焼のポイントは胆汁酸だった

肥満の元となるコレステロールや脂肪は摂取することをためらう栄養分ですが、しかしコレステロールも脂肪の重要なエネルギー源です。

元はと言えば、コレステロールや脂肪がエネルギー源なので人間の身体は積極的にそれらを蓄積しようという働きがあります。ただその行き過ぎによって肥満になってしまうのです。

そのコレステロールや脂肪の吸収に大きく関わっているのが胆汁酸です。胆汁酸は、肝臓で産生され、小腸で脂肪の消化や吸収を促進すると同時に、血中にあっては脂肪燃焼のスイッチを押す働きをします。したがって胆汁酸の分泌を促進させれば、脂肪燃焼が活発になり、ダイエット効果が生まれるのです。

杜仲茶に含まれるアスペルロシドが胆汁酸の分泌を促進

実は杜仲茶に含まれるアスペルロシドという成分は、小腸の中で胆汁酸が分泌する量を増やす働きをします。このことは実験でも証明されています。

小林製薬の行った実験によれば、ラットにアスペルロシドを与えると、胆汁酸の分泌が促進され、脂質の代謝が高まり、脂肪が減少することがわかっています。 (※)

※引用元 小林製薬

クロロゲン酸にもダイエット効果が

杜仲茶に含まれるクロロゲン酸にもダイエット効果があります。身体に入った糖分は分解されて脂肪として体内に蓄積されますが、クロロゲン酸は糖分分解を媒介する酵素の働きを抑えます。その結果、糖分が脂肪に転換することを防ぐため、ダイエット効果が生まれるのです。

さらにクロロゲン酸は脂肪の燃焼も促進します。この点でもクロロゲン酸にはダイエット効果があるのです。

杜仲茶には以上のようにアスペルロシドとクロロゲン酸が豊富に含まれているために、高いダイエット効果があるのです。

杜仲茶のダイエット以外の効果は?

杜仲茶のうれしい効果はダイエットだけではありません。以下のような効果も確認されています。

ゲニポシド酸が高血圧の改善やリラックス効果を発揮

杜仲茶に含まれるゲニポシド酸という物質は、自律神経の中のリラックス状態の時に優位になる副交感神経を刺激し、活発化させます。

副交感神経が活発になると、身体も神経もリラックスしてストレスが解消されます。

リラックスによって身体の緊張もほぐれるため、血管が拡張し、血行が改善します。血行がよくなると、高血圧が改善し、身体に感じていた痛みも緩和されます。また末梢神経に血液が行きわたるため冷え性も改善します。さらに新陳代謝が活発になることで美肌効果も生まれます。

クロロゲン酸によってアンチエイジング効果も

ダイエット効果があるクロロゲン酸には高い抗酸化作用もあります。細胞で酸化が起こると細胞の機能が低下するために、一気に細胞は老化します。クロロゲン酸はこの老化を防ぐためアンチエイジング効果が期待できるのです。

糖尿病予防効果も

血中の血糖値が高まるとそれを下げるためにインスリンが分泌されます。インスリンの分泌がコントロールできなくなると糖尿病が発症します。しかしクロロゲン酸は血糖値の上昇を抑えるため、インスリンの分泌も抑制し、その結果、糖尿病を予防してくれます。

便秘解消効果

杜仲茶に含まれるゲニポシド酸は、便秘解消に有効と言われています。

まとめ

いかがですか。

杜仲茶には優れたダイエット効果があるということがお分かりいただけたでしょうか。さらに杜仲茶にはダイエット効果以外にも、健康に寄与するうれしい効果があります。ダイエットをしたい人、身体の健康を維持したい人は積極的に杜仲茶を飲んでみてはいかがでしょうか。

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旅、蕎麦と酒(全ジャンル)、落語、そして猫をこよなく愛する大阪在住ライターです。
最近は肩こりがさらにひどくなり、デスクでPCに向かいながら上半身ヨガで何とかしのいでいる日々。
しかしそのおかげで左半身のだるさが取れました!