身体がダルイ・・・疲労の種類を知ってヨガで改善!寝る前のヨガポーズ5選!

身体がダルイ、集中力がない、何もする気が起こらない、という状態になることは誰でも経験するでしょう。まさに「疲れた~」という疲労の状態です。そのような場合にもヨガには改善、解消効果があります。そこでここでは、疲労の種類に応じてそれを改善させるヨガのポーズを5つご紹介します。

疲れの実態とは何か?

「疲れ」とは立派な医学分野の研究対象で、医師が参加する「日本疲労学会」というい学会もあるほどです。

その学会では疲れとは「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態」と定義されています。

つまり、心身に過剰な負荷がかかった結果、肉体的、あるいは精神的な活動能力の低下とその解消欲求のサインが「疲れ」なのです。

疲れは身体が発するSOS

もう少し具体的に言えば、疲れとは身体が「このままだと生命と健康を維持できません」という警告のSOSなのです。この疲れと痛み、発熱が身体の発する3大SOSです。

ですから、疲れていても精神力で耐えて、働き続ける、運動し続ける、考え続ける、というのは偉いようですが、しかしそれは実態としては自分で自分の生命を危機に直面させていることと同じなのです。

したがって、疲れを感じたら本当はすぐに休憩をとって、疲れの回復に努める必要があります。

疲労は大きく分けて2種類ある!

その疲れは、大きく分けて2種類あります。

肉体疲労

1つは「肉体疲労」です。

筋肉を動かすと糖分をエネルギーに変えその結果乳酸が残ります。乳酸が筋肉に充満すると筋肉から脳にその状態を伝える情報が飛び、脳はそれを「疲れている」「危機的な状態」と認識します。これを「肉体疲労」と言います。

肉体疲労を感じるということは、それ以上筋肉を動かすためには、筋肉自体のタンパク質をエネルギー源に変えるしかないので筋肉が痩せていく、という警告のサインでもあるので、まさに要注意です。

精神疲労

2つめが「精神疲労」です。

筋肉を動かさなくても、不安を感じたり、仕事や対人関係のストレスを感じると、しんどいと思うことがありませんか。その状態のことを指します。

これはストレスが自律神経のうちの交感神経を優位にし、脳に緊張をもたらし、脳の温度を上昇させます。その温度を脳は感じて、SOSである「疲労」という情報を脳内で共有するのです。これが精神疲労です。

あるいはストレスで自律神経が乱れる場合だけではなく、脳を使いすぎると、だるさや疲れを感じ、集中力がなくなり、感情の起伏が低下することがあります。

これは脳が処理するべき情報量が過剰なので、脳の処理能力がオーバーフローしているという警告です。この状態を精神疲労の中でも特に脳疲労と言います。

この状態が続くと、疲労だけに終わらず、味覚や視覚、聴覚などの五感が機能しなくなり、うつ病や糖尿病、を発症させる危険性が生まれます。

ヨガは疲れを治すのに効果があるの?

このような疲れを解消させる効果がヨガにはあります。

肉体疲労にもたらすヨガの効果

ヨガによって筋肉をしっかり動かすと、血行が促進され、代謝機能が活性化します。すると筋肉にたまった乳酸が体外に排出されていきますので、疲労状態が解消されます。

精神疲労にもたらすヨガの効果

ヨガは有酸素運動なので、酸素を身体にたくさん取り込みます。すると緊張状態が緩和され、自律神経のうちの副交感神経が優位になり身体と精神がリラックスします。また脳の温度も下がります。その結果、精神疲労が解消されます。

疲れやすさや疲れを改善させるとっておきヨガポーズ5選

ではこのような疲れを解消し、疲れやすい体質を改善するヨガのポーズを5つご紹介します。

とくに寝る前にこれらのポーズを行うことで、睡眠の質が上がり、ヨガだけではなく睡眠によっても心身の疲労が解消します。ですから以下のポーズだけではなく、以下のポーズにも挑戦してみましょう。

寝る前に夜ヨガ!快眠のためのヨガポーズ8選

第1選 腰痛・肩こりを改善「猫の伸びポーズ」

ポーズの効果

猫の伸びのポーズは寝る前にベッドの上で手軽にでき、以下の効果をもたらしてくれます。

  • 腰痛緩和
  • 肩こり緩和
  • 腹部のインナーマッスルの強化
  • 整腸作用
  • 便秘解消

 

ポーズの取り方

  1. 正座の状態になり、両手を前方につきます。
  2. 両手を前方に滑らせ、身体をそれに合わせて伸ばして行きます。
  3. 腰を高く上げ、背中を伸ばします。まさに猫の伸びを意識しましょう。
  4. その姿勢で深呼吸を5回します。

第2選 百会のツボを刺激! 眼精疲労に「うさぎのポーズ」

ポーズの効果

パソコンやスマホを使うと前傾姿勢になり、目・肩・首に負荷がかかります。その結果、眼精疲労が首と肩のコリが生じます。うさぎのポーズは前傾姿勢を改善し、鍼灸でいう百会のツボを刺激するので、

  • 眼精疲労の改善
  • 頭痛の改善
  • 首や肩のコリの改善

をもたらしてくれます。

ポーズの取り方

  1. 四つん這いの状態でになって額を床に付けます。
  2. 額で身体を支えながら、両手を床から離してふくらはぎに沿わせます。
  3. 額から頭頂で床を支えるように動かし、お尻を持ち上げます。百会のツボが刺激されます。
  4. そのまま3回深呼吸します

第3選 自律神経の乱れを整える!「鋤のポーズ」

ポーズの効果

「鋤のポーズ」は「逆転のポーズ」の一種です。逆転のポーズ自体に

  • 血行の改善
  • 自律神経のバランス改善
  • 肩こりの緩和
  • むくみの改善

の効果があり、さらに鋤のポーズには

  • 頭痛の緩和
  • 便秘の改善

という効果が付加されます。身体の生体リズムが整い、安眠に導いてくれますから、就寝前にぴったりです。

ポーズの取り方

  1. 仰向けの状態で寝て、両手を地面に向けます
  2. そのままいったん息を吐ききります。
  3. 次に息をゆっくり吸いながら、両足を天井に向けて上げていきます。腰が床から離れないようにしましょう。
  4. 息を吐きながら、両足を頭側へとゆっくりと倒し、腰を持ち上げます。
  5. 静止して5回深呼吸します。
  6. 息を吐きながら、腹筋に力を入れながら、ゆっくりと腰と足を下ろします。

第4選 胸を開いて深い呼吸!「体側を伸ばすポーズ」

ポーズの効果

体側を伸ばすポーズは、胸郭を広げる効果があります。最初はももの裏が伸びている感じがするかもしれませんが、身体の柔軟性がアップすれば、自然と体側も伸びるようになります。その結果、以下の効果が得られます。

  • 自律神経のバランス改善
  • 全身のリラックス

ポーズの取り方

  1. 腕と脚を大きく開いて立ちます。
  2. 腕を水平に上げます。
  3. 片方の膝を曲げます。
  4. 曲げた方の手を床について体側を伸ばします。
  5. 視線は斜め上を見ます

第5選 最後は死人のポーズ「シャバアーサナ」で締めくくり

ポーズの効果

死人のポーズは、頭の中を空にする、ヨガの最後に行うポーズです。ただし寝てしまうと効果がないので、タイマーをセットするなどして、その間はポーズに専念しましょう。その効果としては以下の通りです。

  • 全身のリラックス
  • 瞑想効果
  • 精神疲労の解消
  • 集中力の回復

ポーズの取り方

  1. 仰向けに寝ます。
  2. 手のひらを上に向け、身体から少し離します。
  3. 両足も少し開き、全身の力を抜きます。頭をゆっくり左右に転がし、脱力しているか確認しましょう。
  4. 深呼吸をしながら呼吸に意識を集中します。
  5. 5分から10分をめどに行います。

まとめ

疲れは放っておくと大きく健康を損ねてしまいかねないSOSのサインです。

ですから、まずは疲れないようにすることが1番ですが、疲れを感じてしまったら、寝る前などにここで紹介したポーズを実践し、しっかり疲れを解消させましょう。

それが睡眠の質も上げてくれるので、良い循環につながります。

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旅、蕎麦と酒(全ジャンル)、落語、そして猫をこよなく愛する大阪在住ライターです。
最近は肩こりがさらにひどくなり、デスクでPCに向かいながら上半身ヨガで何とかしのいでいる日々。
しかしそのおかげで左半身のだるさが取れました!