ヨガの呼吸法(プラーナヤマ)をマスターしてヨガの効果を高めよう

ヨガをする時に大切な呼吸(プラーナヤマ)

ヨガ、といえば独特なポーズを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。確かにヨガはポーズが大事です。しかし、ポーズを取るだけがヨガではありません。ポーズを取りながら呼吸をしっかり行うことでヨガの効果を得ることが出来るのです。それではヨガの呼吸とはどんなものがあるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

ヨガの呼吸法の種類

腹式呼吸のやり方

腹式呼吸はおなじみですよね。胸郭をなるべく動かさないようにして、横隔膜を引き下げて呼吸します。おへそに意識を向け、鼻から息をゆっくり吸い込み、お腹に空気を溜める様に膨らませます。吐くときはお腹から空気を押し出すようにだんだんお腹をへこませていきます。最初は吐く息、吸う息同じカウントでいいのですが慣れてきたら吐く息の方が長くなるようにしましょう。

【効果】

副交感神経の働きを促し、リラックス効果や内臓のマッサージ効果もあります。

胸式呼吸のやり方

肋骨を大きく広げて行う呼吸法です。まずお腹をへこませ、そのまま鼻から息を吸います。肋骨が開き、肺に息が入り、胸が大きく広がります。お腹はへこませたままで口から息を吐きます。5~7カウント数えながら吸うよりも吐く方が長くなるように意識します。

【効果】

交感神経を活発にし、身体がスッキリと目覚める効果があります。

ウジャイー呼吸法のやり方

胸式呼吸のひとつです。まず顎を引き、気道を細くします。この呼吸法の特徴として、息を吐くときも吸う時も、常にお腹をへこませた状態で行うことが挙げられます。口を閉じたまま、舌先を巻き、鼻から入った空気が通るときに喉の奥の期間を細くして呼吸します。吸う息と吐く息は均等に最初は5~7カウントから始めてみましょう。呼吸の音に意識を向けることで集中することができ、「無」の状態にも近付けます。内臓などの器官の働きを活性化する効果もあります。「ウジャイー」に「力の支配」という意味があることから「勝利の呼吸」と呼ばれることもあります。

【効果】

内臓系の期間の活性化、感情のコントロール

丹田呼吸法のやり方

丹田はおへその少し下の当たりのことを指します。この丹田を意識して行う呼吸を炭田呼吸法と呼びます。まず、丹田に意識を向けます。息を吐くときは、丹田から絞り出すように吐いていきます。そして丹田→へそ→胸→気管支→鼻と流れを意識して吐きます。この時、お腹がどんどんへこんでいくので、へこんだお腹が背中に近づくようにイメージするといいでしょう。息を吸う時はその逆の流れを意識して行いますが、胸ではなく丹田を膨らませるように意識して吸います。吐くときは吸う時よりも時間をかけるようにします。吐くときは1~8までカウントし、吸う時は1~4までカウントするといいでしょう。

【効果】

免疫力アップ、精神の安定、深層筋の鍛錬、血行促進などの効果があります。

ハタ呼吸法のやり方

「はた」の「ハ」は太陽、「タ」は月を意味しており、体内の陰陽のバランスを整える呼吸法で、ヨガスタジオで最初に用いられることが多い呼吸法です。右手の親指を右の小鼻に、薬指と小指を左の小鼻に、人差し指と中指を眉間に当ててます。安定させるために右肘を左手で支えて準備します。まずは息を吐き切ったら親指で右の鼻をふさぎ、左の鼻だけで息を吸います。しっかり吸い込んだら左の鼻もふさぎ2~3秒息を止めます。右鼻をふさいでいた親指を話し、右鼻から息を吐き出します。吐き出し終わったら右鼻から息を吸いこみ、親指で右の鼻をふさぎ、先ほどと同じように右の鼻をふさぎ、2~3秒息を止め、今度は左鼻から息を吐きだします。

【効果】

まるで左右どちらかだけに空気が巡っているような不思議な感じが味わえる呼吸法です。右から吸う時は身体を温め、左から吸う時は体を冷やしてくれます。

ヨガの呼吸の基本的なやり方

座るにしろ、ヨガマットの上にあおむけに寝て行うにしても上体をまっすぐ伸ばし、姿勢を正しく保って行うのが基本です。そして肩の力は抜き、リラックスした状態で行うようにしましょう。

ヨガの呼吸方法による嬉しい効果とは?

あなたは今、息をどれくらい長く吐き続けることが出来ますか?ほとんどの人が10秒も吐き続けるのに苦労するので鼻でしょうか。普段何の意識もなく行っている呼吸ですが、普段の呼吸は浅くなりがちなのです。呼吸をしっかりできるようになることでいろいろと嬉しい効果があります。

ダイエット効果

試しに深い呼吸を繰り返してみてください。それだけで身体がポカポカしてきます。それは酸素が体中にいきわたって血行が良くなってきているので基礎代謝が上がってきているのです。基礎代謝が上がるということは、ダイエットにも効果があるということです。

血行の循環がよくなる

腹式呼吸などの深い呼吸は横隔膜を上下に動かすことになります。横隔膜が動くことで周辺にある内臓をマッサージすることにもなり、内臓機能の働きや全身の血行を促進してくれるのです。

ストレスの緩和

あなたは緊張した時や気持ちを落ち着けたい時は深呼吸するのではないでしょうか。ゆっくりした呼吸や吐く息を長くする呼吸は、不安の軽減やリラックスをもたらすことは医学的にも証明されています。ゆったりと長く行う呼吸、それは正にヨガの呼吸のことです。身体を動かしながら深くゆったりとした呼吸を行うことでヨガの効果は倍増するのです。

 ヨガの呼吸が上手になるコツ

 真面目にやろうとするとつい力みがちです。最初は息を長く吐き続けるのも苦労する人が多いですが、腹式呼吸は前かがみになったり、仰向けになった状態だと自然に行うことが出来ますよ。力み過ぎないで、まずはいくつか試してみて、いちばんやりやすい呼吸法から始めて、徐々にいろんな呼吸法に挑戦していってくださいね。

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ライター。インタビュアー。フリーマガジン「灯す人」編集長。ヨガ歴10年。
毎朝“太陽礼拝”3回と好きなポーズを5種類やって瞑想をすることが日課。
雑誌で紹介されていた“太陽礼拝”をしてみたら予想以上に気持ちがよかった&ダイエット目的でSHIHOさんのDVDを購入して自分でやり始める。
スタジオに通っていた時期もあったが、今は自宅ヨガ。ヨガをすることで長年悩んでいた体質が改善。
「今ここ」を感じながら呼吸に集中することを楽しんでいる。