全てのヨガのスタンダード「ハタヨガ」とは?効果・特徴・ポーズについて

ハタヨガは様々なヨガ流派の基本でもあり、「産みの親」のような存在です。ヨガをされている方もされていない方も、ヨガの基本であるハタヨガを知って戴ければと思います。

 

★ハタヨガとはどんなヨガ?

「ハタ」とは、サンスクリット語で太陽と月という意味です。(ハ=太陽、タ=月)太陽と月はまさに「陽」と「陰」、「動」と「静」と相反するものを指します。ハタヨガの「ハ」の部分(陽・動)は力強く身体を動かし「タ」の部分(陰・静)はゆっくりと身体をのばすといった事を表しています。相反するもの同士が違いを認めあいながら、調和を求めひとつになる。この事をポーズと呼吸で身体を鍛えながら心身共に浄化し、バランスを整えるそれがハタヨガです。又ハタヨガは多くの流派が存在する現在において、その根底でもありヨガの入門編とも位置付が出来ます。ヨガの基礎を習得には最適と思われます。

 

★ハタこんな人に向いています

ハタヨガは複雑なポーズは少なく過度な運動量ではない事と、アーサナ(ポーズ)と呼吸を通して自身の内面にも意識向けられる事から幅広い層の方へお勧めします。例えば以下のように考えられている方は、ハタヨガからスタートが望ましいと思います。

①ヨガを初めて始められる方
②今まで運動を行っていなかったが健康の為に何かを始めたい方
③スポーツを行っていて更に向上を目指したい方(柔軟性・筋力強化)

 

★ハタヨガのメリット

1.肉体面

①柔軟性の向上
ハタヨガは、ゆっくりとしたペースで身体を動かしていきます。身体全体を使うことを意識しポーズを進めますので、普段使わなく眠っている部位の筋肉も動かす事に繋がります。その結果身体全体の柔軟性が高まり怪我をし難い身体に導きます。

②バランス感覚の向上
身体全体の筋肉を適切に使い、身体の歪みを整えながら骨格、筋肉、内臓などを本来の位置で正しい働きが機能出来るようにポーズで調整をしていきます。それによって、心身共に偏りや傾きのない中庸のバランス感覚を向上させていきます。

③血圧安定効果
ヨガが血圧を安定化させる事は世界各地で立証されていますが、特にハタヨガは激しく動く事はなくゆったりとした動きである為、初心者で高血圧の症状がある方でも抵抗なく行えるヨガと思われます。但しポーズの種類によっては避けて戴くものもありますのでご注意下さい。(ex:逆転ポーズ:特に心臓より足が高い位置にくるポーズ等)

④腰痛の治療に効果的
軽い腰痛の場合は、身体を動かすことで腰痛改善も期待できます。腰痛は、精神的な影響を受けて発生する見解も多く、ヨガのリラックス効果やメンタル強化が腰痛の治療に有効という研究結果もあるようです。

2.精神面
①ストレス解消とメンタル面の改善効果
精神的な疲労が大きくストレスを感じている方は自立神経のバランスが崩れ易い状況です。ハタヨガでは呼吸に意識を向け、深い腹式呼吸を行い事で息を吐いた時に副交感神経が刺激され心身のリラックス度を高めることが出来ます。

  陰ヨガ ハタヨガ アシュタンガヨガ
運動量 ★☆☆☆☆ ★★☆☆☆ ★★★★★ 
難易度 ☆☆☆☆☆ ★★☆☆☆ ★★★★★ 
スピリチュアル度 ★★☆☆☆ ★☆☆☆☆ ★★★☆☆
リラックス度 ★★★★☆ ★★★☆☆ ★☆☆☆☆ 

 

★ハタヨガの歴史と様々なヨガの派生へ

ヨガの起源は、今から約4500年前(紀元前2500年)頃、インド地方に生まれたインダス文明にあると言われています。当時は瞑想のようにじっと座って心を無にするという「静」主体のものだったと思われます。そして今から約700~800年前にポーズ(アーサナ)と呼吸を組み合わせたヨガとして考案されたのがハタヨガです。尚、ハタヨガは様々なヨガ流派の元祖になっています。ハタヨガの三大教本である「ゲーランダ・サンヒター」「ハタ・ヨガ・プラディーピカ」「シヴァ・サンヒター」を基本とし、伝統を受け継ぎ以下の流派が生まれました。

  特徴(アーサナ・ポーズ他) レッスンの強度
アイアンガーヨガ ロングホールド・プロップス活用  中
アシュタンガヨガ  アーサナの進行→固定  強
インテグラルヨガ  各自のペースで進行  中
パワーヨガ  アーサナの進行→自由度有  強
ホットヨガ 
(ビクラムヨガ)
 30~40℃のホット環境  弱~強

  
又多くのヨガのアーサナ(ポーズ)は伝統的ハタヨガの一部と言えます。

 

★ハタヨガの特徴

1.ポーズ(アーサナ)について(立位・座位・うつ伏せ・仰向け)

日常生活において、なかなか行う事のないポーズ(ねじる・伸ばす・曲げる当)が沢山あり一つづつ丁寧にポーズを行う事によって、使っていない筋肉も含め鍛えながら、身体の姿勢を整え歪み改善へ繋がります。

2.呼吸について

ハタヨガでは、鼻から吸って鼻から吐く腹式呼吸方を重要視します。
複式呼吸は鼻からゆっくり息を吸い込みます。このときおへその下に空気を貯めていくイメージでおなかをふくらませます。(肺が膨らみ横隔膜が下がる)そして鼻からゆっくり息を吐き出しお腹をへこましながら、体の中の悪いものをすべて吐き出すように、吸う時よりゆっくりと行います。又鼻呼吸は鼻はフィールターの機能があり、体に良い空気を取り込む事が出来る事と身体を暖かく保つ為です。(口呼吸は身体の熱が奪われ易い)更に深い呼吸をすることで身体の余分な力が抜けて、リラックス効果が得られます。

 

★ハタヨガポーズを一部ご紹介

 1.立位:ウティタ・トリコナーサナ(三角のポーズ)
効果:肉体面・ウエストを引き締める、便秘の改善
   精神面:集中力の向上、気持の安定化  

 

 2.座位:アルダ・マツエンドラーサナ(半分の魚の王様のポーズ)
効果:肉体面・ウエストを引き締める、腰痛を緩和する、便秘の改善
   精神面・集中力の向上

 

3.うつ伏せ:ブジャンガーサナ(コブラのポーズ)
効果:肉体面・姿勢を整える、喘息の緩和、疲労回復
   製品面・ストレスを緩和

 

★最後に

 ヨガスタジオやスポーツジムのスケジュールを見て、多くのタイプのヨガがあり過ぎてどのクラスを選択するべきか悩まれた事があると思われます。ハタヨガは全てのヨガのスタンダードであり、「静と動」「陰と陽」のバランスがとれている内容ですので、ヨガを始めたいと思われる方にはオススメです。又アクティブ系のヨガを長い間継続された方でも、改めて基本をしっかり確認する意味でもハタヨガは効果的と考えます。新たな発見と忘れつつある事を再確認するヒントとしてハタヨガを活用してみて下さい。

現在ファーストシップでRYT200取得を目指しております。
昨年迄一般企業に在籍しており、仕事と子育てを経験しながら人との関わりの大切さを感じました。
子育ても一段落し、5年間行ってきたヨガを通じ人との繋がりの大切さや今後どのように進んで行く事が良いか、 参考にする事が出来たらと思い昨年末ファーストシップに入校しました。

それから7か月が過ぎ、”アーサナ(ヨガポース)の基礎知識構築は勿論の事、 社会との関わりや進む為の考え方はヨガ哲学から、身体の健康は心の健康である為の健康維持方法をアーユルヴェータから学ぶ事が出来ています。
とても有意義な日常を現 在送る事に繋がっています。
今はインプットの段階ですが、アウト プットの一つとしてヨガに関わる事を多くの方にお伝えする事が出来たら、とても嬉しく思っております。